研究課題/領域番号 |
01460076
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石川 順三 京都大学, 工学部, 教授 (80026278)
|
研究分担者 |
高岡 義寛 (高岡 寛) 京都大学, 工学部, 助教授 (90135525)
辻 博司 京都大学, 工学部, 助手 (20127103)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | 大電流イオンビ-ム / 液体金属イオン源 / 含浸電極 / 多点放出 / 単体金属イオン / 蒸着膜 / 結晶性制御 / 界面拡散 / 結晶性 / 界面特性 |
研究概要 |
交付された補助金をもとに含浸電極型液体金属イオン源の大電流化及び、同イオン源を用いた薄膜形成装置の製作と金属薄膜の作製・評価に関する研究を行なった。研究経過と結果は以下のとおりである。 1)イオン源の大電流化:従来の含浸電極型イオン源では、3点からのイオン放出が可能な多孔質焼結体チップにより、1.3mA程度の金属イオンビ-ムが得られていた。平成元年度には8点のイオン放出点をもつ大電流液体金属イオン源を開発し、さらに平成2年度にはそれらをさらに並列に運転できる構造を導入した。さらにイオン源のイオン引き出し電極を計算機シミュレ-ションと実験に基づいて最適化し、4.6mAの大電流ゲルマニウムイオンビ-ムを得た。さらに引き出し得る金属種の拡大に関する研究を行ない、新たにニッケル及びイットリウムのイオンを単体金属から得ることができた。含浸電極型液体金属イオン源では、これにより合計10種類の単体金属からのイオン引き出しが可能となった。 2)金属薄膜形成装置の開発と薄膜成形、評価:平成元年度には大電流金属イオンビ-ムを用いた薄膜形成装置を計算機シミュレ-ションを利用して設計・開発した。平成2年度には、同装置の蒸着装置としての基礎特性を評価するとともに同装置を用いて金薄膜の作製を行ない、その結晶性を評価した。その結果、シリコン上の金薄膜は(111)配向することが明らかとなった。 3)薄膜と基板界面特性の評価:平成2年度には、薄膜の界持特性を定量的に評価するために、ラザフォ-ド後方散乱スペクトルを定量的に解析する技術を確立した。実際にシリコン基板上の銅薄膜の基板と膜の界面の拡散を後方散乱スペクトルから定量化することができた。 今回得られた結果より、今後の研究にとって蒸着膜の作製とその膜質制御が可能となると考えられる。
|