研究課題/領域番号 |
01460086
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
澤岡 昭 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (40029468)
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研究分担者 |
田村 英樹 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (30188437)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
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キーワード | 微小隕石 / 人工破片 / デブリス / スペ-スステ-ション / バンパ- / プラズマガン / パンパ- / テブリス |
研究概要 |
本研究は直径1mm以下の微小隕石やデブリスが、秒速10km/s以上の速度で、宇宙構造物に衝突する場合を想定した防護構造に関するものである。最も有効な防護方法は、本体前方に軽合金製のバンパ-板を設置することである。バンパ-板を衝撃インピ-ダンスの異った複合構造にすることによって、バンパ-の重量を減らし、本体とバンパ-との空間を小さくすることが期待できる。微小隕石のモデルとして、パイレックスガラスビ-ズを使用した。ガラスビ-ズの加速にはプラズマガンを使用した。直径0.5mmのガラスビ-ズを秒速13.8km/sに加速して、バンパ-板に衝突させることに成功した。この値は世界最高記録と思われるが、再現性を確認した上で公表する予定である。0.5mmのガラスビ-ズについて、13km/s以上の速度得られたのは、プラズマガンの主軸方向だけに限定していたガラスビ-ズの飛行経路を放射状に広げた結果である。検出器を放射状に配置した結果、主軸上より、10〜20゚はずれた方向の速度が30%以上大きいことを明らかにした。複合バンパ-モデルとして、衝撃インピ-ダンスの異った2024Alと銅との組合せについて実験を行った。衝突面に銅をもった複合板では、背面にアルミ合金板による防護の効果はほとんど見られなかった。その逆の前面にアルミ合金板を配置した複合板では、衝撃波がAl合金と銅との境界で反射するため、Al合金はより大きなダメ-ジを受け、破片雲は本体と逆方向に噴出するため、単層のバンパ-より防護性能が高いことが明らかになった。この傾向はモデルの衝突速度が高くなるほど著しく、13.8km/sでは、Al合金側にガラスビ-ズの直径の4倍以上、銅には2倍程度の孔があくことが分った。銅は密度が大きく、宇宙構造材料として適当でないが、密度が小さく、同等の衝撃インピ-ダンスを持つアルミナ等のセラミックスに置き換えることによって、軽量複合バンパ-とすることが期待できる。
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