研究課題/領域番号 |
01460123
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井口 雅一 東京大学, 工学部, 教授 (60010683)
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研究分担者 |
今泉 博英 東京大学, 工学部, 助手 (70010858)
藤岡 建彦 (藤岡 健彦) 東京大学, 工学部, 助教授 (60167624)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 機械力学 / 制御工学 / 車両工学 / ロボティクス / 月面作業車 / 不整地作業 / 姿勢制御 / 移動作業ロボット / 月面開発 / 1 / 6重力 / 冗長自由度マニュピレ-タ / 重心位置の制御 / 不整地移動 |
研究概要 |
不整地での移動作業には、これまで別々に研究が行われてきた移動機能と作業機能を組み合わせる必要がある。どちらの機能も転倒しないための姿勢制御が主幹制御である。本研究においては、二つの機能の姿勢制御系を統合し、相互に機能分担するとともに、相互にバックアップし合いながら、機能の拡大と信頼性の向上を実現できるようなシステムを構築することを目的とした。 月面作業車第1号機を用いて、準静的に移動機構と作業機構の統合制御を実現した。作業時には、冗長な自由度を利用して重心位置を移動させ安定な作業遂行が可能になった。移動時には、両機構の活用によって単なる車両では通行不可能な不整地での移動が可能になった。 第2号機ではダイナミクスを考慮に入れることが可能になった。 月面においては重力が地球上の6分の1となる。一方移動作業時に発生する慣性力は地球上と同じなので、脚の荷重変動が大きくなり転倒しやすい。そのため、姿勢制御が地球上よりもずっと困難になる。移動作業の実験を行った結果、月面作業車の姿勢制御には、状態フィ-ドバック(PID)制御に加えてフィ-ドフォワ-ド制御を行う必要があることがわかった。そこで、移動機構と作業機構の両姿勢制御系を統合してフィ-ドフォワ-ド入力を求める「力・モ-メント分解制御法」を考案した。これによって、姿勢が極めて安定に制御され、月面作業車はより高速な作業及び移動を行うことが可能になった。 また、月面では地表面がレゴリスという砂状の物質から成り非常に軟弱なため、地面の変形により作業車の姿勢が崩れたり、移動時に車輪がスリップする。そこで、これらに適応できる姿勢制御の方法を考案した。 月面での6分の1重力及び軟弱地面を模擬した実験装置を用いて移動作業の実験を行い、提案する制御法の有効性を確認した。
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