配分額 *注記 |
4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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研究概要 |
本研究は,輻輳水域における多重遭遇の発生実態を明らかにするとともに,適切な航路体系の設定が多重遭遇の減少にどのように寄与するかについてモデル分析を行い,多重遭遇の発生そのものを減少させるという観点から,輻輳水域における船舶衝突事故の危険度を低下させる体系的な方法を構築する基礎資料を得ようとしたものである.得られた主要な成果は以下のようである. (1)海難調査記録から船舶衝突事故の発生構造を同定する手法を提案し分析を行った結果,衝突事故に対する多重遭遇の寄与率がかなり高いことが明らかになった. (2)多重遭遇の発生実態を交通実態観測結果から把握する方法を開発し,実海域に適用したところ,遭遇パタ-ンにより発生海域が大きく異なるという興味深い結果が得られた. (3)船舶航路体系上の船舶交通挙動を模擬するシミュレ-ションモデル,および当核交通条件の下で,多重遭遇の発生頻度を推定するための解析モデルを開発し,航路体系の変更が多重遭遇の発生にもたらす影響を推定した.この結果,航路の適度な統合化が多重遭遇の発生を抑制する上で有効であることが示された. 以上の成果は,「多重遭遇減少のための航路体系と航行管理の手順」としてとりまとめている.
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