研究課題/領域番号 |
01460258
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
結晶学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
石田 興太郎 東京理科大学, 理工学部, 教授 (30012404)
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研究分担者 |
桃沢 信幸 東京理科大学, 理工学部, 助手 (60084464)
加藤 弘之 東京理科大学, 理工学部, 助手 (80084482)
梅沢 喜久夫 東京理科大学, 理工学部, 助手 (00084484)
三田 優 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50084439)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | X線磁気散乱 / 六方晶フェライト / 放射光 / スピンヘリカル / 偏光分析 / フェリ磁性 / 低温X線回折 / 低温試料台 |
研究概要 |
本研究では、六方晶フェライト(Ba_<1ーX> Sr_X)_2Zn_2Fe_<12>O_<22>を試料としてX線磁気散乱の研究を行った。特にこの物質を対象とした理由は、この物質が低温でインコメンシュレ-トなヘリカル構造になるからである。この目的は成功し、中性子散乱実験から予想される位置にブラッグ反射の衛星反射として、X線磁気散乱のピ-クを検出した。特にX線と中性子回折の比較ではその角度分解能が、X線の方が約20倍も高分解能であることを示した。また、各種散乱の特性を偏光解析することを試み、そのための偏光解析装置を作成した。この偏光分析器によるトムソン散乱と磁気散乱のピ-クの偏光特性は、偏光解析が散乱機構の研究に有力であることを明かにした。 また、本来この結晶では禁制反射になるべきブラッグ反射位置に弱いピ-クを検出した。この散乱原因を明かにするため、偏光解析を行ったが、現状ではこの散乱は電気磁気干渉性散乱ではないかと推定している。 これらの問題を含め今後の課題としては、この六方晶フェライトのヘリカル構造の周期の温度依存性を詳しく測定することと、さらに準禁制反射の散乱機構を明かにすることである。また、このように多くの磁気散乱のピ-クの測定が可能となったので、これより磁気構造解析も試みるべきである。また、X線磁気散乱ではスピンによる磁化と軌道角運動量によるものとの分離ができるので、これも非常に興味ある課題である。
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