研究課題/領域番号 |
01460265
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
自然地理学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
福田 正己 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70002160)
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研究分担者 |
高橋 修平 北見工業大学, 工学部, 教授 (50125390)
曽根 敏雄 北海道大学, 低温科学研究所, 日本学術振興会特別研 (10222077)
石崎 武志 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (80212877)
成田 英器 北海道大学, 低温科学研究所, 講師 (20001662)
高橋 伸幸 北海道大学, 大学院環境科研究科, 特別研究員 (20202153)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 永久凍土 / 周氷河現象 / 地下氷 / 後氷期 / 寒冷気候 / パルサ / 氷河期 / 風穴 / 気候変動 / ツンドラ / タイガ / 構造土 |
研究概要 |
1.地下氷の存在が確認されている置戸町鹿の子ダムサイト斜面で、凍土の水平的な分布を確認するために、電気比抵抗探査を実施した。その結果、表層部で高い比抵抗値を示しており、同時に行った1m深さの地中温度の水平分布で示された低温地域と一致した。 2.かつて地下氷の存在が確認されていた地点に10m深さの検層孔を設け、3年間にわたって50cm毎の垂直地中温度分布の経時変化をモニタ-した。その結果、1988ー1989年までは表層から1m〜5mまでは、年間を通じて凍結状態にあり永久凍土の存在が確認できた。しかし、1989年の冬季が暖冬であり、引き続く1990年夏が暑かったため、1990年夏季に一旦凍土層が消滅した。 その後、冬季の寒気によって再び凍土層が再生しつつある。 3.低山地に形成分布している置戸町の永久凍土と比較するため、大雪山の永久凍土の分布と構造を明らかにするための現地調査を実施した。まず電気抵抗探査により、大雪山平ガ岳村付近のパルサ分布地域で、永久凍土の水平及び垂直探査を行った。同一地点で、凍土のボ-リング探査を行い、凍土の垂直分布が電気探査結果と一致するのを確認した。さらに、得られた凍土コア-サンプルを用いて、花粉分析とAMS^<14>C年代測定を行い、古環境の復元を行った。 4.花粉分析の結果、3mー5m深さでは、コナラ層とハンノキ層の花粉の出現頻度が高く、かつての温暖期に対応するものと推定される。1mー3mでは貧〜無花粉層となり、寒冷期に対応する。1m以浅では、エゾマツとアカエゾマツが多くなり、次第に温暖化してきたことを示唆してる。80cm深さから得られた腐食物の^<14>C年代は7060±200BPYとなった。これは後氷期の温暖期に一致しており、花粉結果に対応付けることができた。
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