研究課題/領域番号 |
01460269
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生体物性学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桐野 豊 九州大学, 薬学部, 教授 (10012668)
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研究分担者 |
平嶋 尚英 九州大学, 薬学部, 助手 (10192296)
安西 和紀 九州大学, 薬学部, 助手 (70128643)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | イオンチャネル / 平面膜法 / 再構成 / 心筋細胞膜 / 心筋細胞膜ベシクル / 脂質平面膜 / 単一チャネル電流 / 細胞質因子 / B型Ca^<2+>チャネル / 脂質平面膜法 / L型Caチャネル / ジヒドロピリジン化合物 / 活性酸素 / Ca取り込み |
研究概要 |
ブタ心室筋から細胞膜ベシクルを高純度に精製する方法を確立した。心室筋細胞膜ベシクルの純度を評価するためのウワバイン感受性Na^+,K^+ーATPase活性測定においては、膜の透過性を上げてウワバインおよびATPがベシクル膜を透過できるようにする必要が有る。そのためunmasking試薬として、これまではSDSが広く用いられてきたが、SDSは高濃度ではかえってATPase活性を阻害することがわかった。いくつかの試薬を検討した結果、サポニンが大変有効であることが明らかになった。 骨格筋L型Ca^<2+>チャネルのα_2δサブユニットに対するモノクロ-ン抗体を結合した抗体カラムを用いることにより、ブタ心室筋細胞膜ベシクルからジヒドロピリジン(DHP)受容体(=Ca^<2+>チャネル)を約2000倍に精製した。SDSポリアクリルアミド電気泳動によってα_1、α_2δ(各々190、155、20ー25kDa)の3つのサブユニットを確認した。この方法により、これまでよりも短時間で高純度のDHP受容体を得ることができるようになった。精製DHP受容体を活性を保持したままリポソ-ムあるいは平面膜に再構成する可能性が開けた。 ブタ心室筋細胞膜ベシクルを脂質平面膜に再構成し、Ba^<2+>透過性チャネルおよびNa+透過性チャネルを検出した。Ba^<2+>透過性チャネル検出条件においては、ほとんどの場合複数のチャネルが同時に観察された。その中から、これまでに報告されているB型Ca^<2+>チャネル相当するものを同定した。Na^+透過性チャネルの中から、これまで心筋細胞では報告されていない非選択性カチオンチャネルを見いだし、その単一チャネルの性質を詳しく調べた。心室筋細胞膜イオンチャネルに対する細胞質因子の作用を検討しようとしたが、予想外の現象として、細胞質溶液自身が平面膜に作用してチャネル様のコンダクタンス上昇を引き起こすことが見いだされた。
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