研究課題/領域番号 |
01460271
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
手塚 慶一 大阪大学, 工学部, 教授 (20028955)
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研究分担者 |
内尾 文隆 和歌山大学, 経済学部, 講師 (90185017)
馬場口 登 大阪大学, 工学部, 助手 (30156541)
中西 暉 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029098)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 書写学習 / CAI / 書道 / 毛筆文字 / ITS |
研究概要 |
本研究では書家と同等の指導能力を有した書道CAIシステムの構築を目的とし、以下に述べる成果を得た。 1.教材知識の記述 書道CAIシステムにおいて、学習者の文字の問題点を正しく指摘するためには、美しく整った文字を書くための規則(書写規則)をシステムが蓄えている必要がある。本研究ではこの書写規則を記述するために、規則を構成する要素を抽出しその要素を組み合わせて規則を記述する手法を提案した。 書家が学習者の文字を添削,指導の過程を観察すると、添削理由を説明するために用いる言葉に、複数文字について適応する表現要素が存在することが判明した。本研究ではこの要素を書写プリミティブと呼ぶ。本提案手法はこのプリミティブの組み合わせで書写規則を表現する。 2. 学習者モデルおよび指導戦略 書写規則と学習者の文字から得られた規則を比較すると、学習者が知っている規則は、(1)手本文字にも学習者の文字にも存在する規則で学習者が正しく理解していると考えられる規則、(2)書写規則として存在しないが学習者の文字に存在する規則、(3)書写規則として存在するが学習者の文字には存在しない規則である。学習者モデルは(1)〜(3)の規則の集合関係で表す。 効率のよい指導を行うためには、全ての規則を一度に学習するのではなく一部の規則に集中して訓練を行うのが良いとされている。本研究では、練習目標の設定,目標に沿った添削指導といった効率的な指導を行う指導戦略を先に述ベた学習モデルを用いて生成する手法を提案した。提案手法はまず学習者モデルより学習すベき書写規則、または誤っているために矯正すべき規則の集合を抽出し、教育的な観点から優先順位の高い規則を練習目標として設定する。さらにその練習目標を達成するために適切な練習文字を提示,添削し、教育を行う。
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