研究課題/領域番号 |
01470012
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
関 一彦 広島大学, 理学部・物性学科, 助教授 (80124220)
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研究分担者 |
太田 俊明 広島大学, 理学部・物性学科, 教授 (80011675)
横山 利彦 広島大学, 理学部・物性学科, 助手 (20200917)
谷口 雅樹 広島大学, 理学部・物性学科, 助教授 (10126120)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 逆光電子分光法 / 有機固体 / 電子状態 / 空準位 / 電子構造 / 電子親和力 / ベンゼン / 銅フタロシアニン / 逆光電子分光 / 伝導帯 |
研究概要 |
本研究は、固体の空準位の電子構造について有力な知見を与える逆光電子分光を有機固体に適用し、これまでほとんど情報のなかった機能性有機固体の空準位の電子構造について、定量的知見を得ようとするものである。このため、有機固体への適用を設計段階より考えた逆光電子分光装置を作成し、有機固体を含む固体・界面の空準位の電子構造を明らかにする事を目標とした。 1.まず、真空槽、電子銃などの主要部品について、先に同様の装置を組み立てている東大物性研のグル-プ等に相談しながら設計・製作を行った。この段階では、特に基板に用いる無機固体と、試料の有機固体の両方を測定するのに使いやすい装置の設計に気を配った。また、真空槽排気系、光検出系、計測系の設計・製作、測定用ソフトウェアについての開発を行い、平成2年度始めには全体を一応組み上げる事ができた。 2.ついで真空試験、電子銃の立ちあげを行い、標準物質としての金についてのスペクトル測定によって装置の性能については問題のないことが確認できた。 3.これを用いてまず従来測定手法が比較的確立している半導体類の内、これまでに測定例のなかったTe,SnTe,PbTeについての測定を行い、空準位の構造についての新しい知見を得た。これらは、将来半導体/有機界面の研究を行う際の基礎デ-タとして有用である。 4.さらに、本研究の目的である有機固体への適用の始めとして、標準物質として選んだベンゼンおよびこれまで測定のない銅フタロシアニンの測定を行い、空準位の電子構造について知見を得る事ができた。今後、さらに多くの有機固体について系統的な測定を行い、電子構造についての理解を深めていく予定である。
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