• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

マトリックス単離法による立体選択的光酸化反応の機構の解明と応用

研究課題

研究課題/領域番号 01470017
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 構造化学
研究機関東京農工大学

研究代表者

中田 宗隆  東京農工大学, 農学部, 助教授 (40143367)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1989年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
キーワードマトリックス単離法 / 赤外分光法 / 光反応 / 立体選択性 / 電子励起状態 / レ-ザ-化学
研究概要

1.トランス-2-ブテンと二酸化窒素を15Kでアルゴンマトリックス単離して、アルゴンイオンレ-ザ-励起の色素レ-ザ-の光を照射したところ、未知の反応中間体であるトランス-ブチルニトリトラジカルの赤外吸収スペクトルを測定することができた。最終生成物としては、トランス-ブテンオキシドが生成することがわかった。
2.シス-2-ブテンについて同様の実験を行なったところ、未知の反応中間体であるシス-ブチルニトリトラジカルの赤外吸収スペクトルを測定することができた。最終生成物としては、メチル基が移動してできる2-メチルプロパナ-ルが生成することがわかった。トランス-2-ブテンとの比較から、可視光によって電子励起された二酸化窒素の酸化反応は、完全に立体選択的であることがわかった。また、マトリックス単離試料の温度をあげたり、あるいは、二酸化窒素の量を増やすと、回転異性化が誘起されて、最終生成物はすべてトランス-ブテンオキシドになることがわかった。
3.エチレンについて同様の実験を行なったところ、未知の反応中間体であるエチルニトリトラジカルの赤外吸収スペクトルを測定することができた。最終生成物としては、エチレンオキシドとアセトアルデヒドが生成した。両者の生成比は照射光の波長に強く依存し、エネルギ-の高いほどエチレンオキシドが生成しやすいことがわかった。1,2-重水素化エチレンについて同様の実験を行なったところ、トランス形の重水素置換体からはトランス形のエチルニトリトラジカルが、シス形の重水素置換体からはシス形のエチルニトリトラジカルが生成し、2-ブテンと同様に、立体選択的な光酸化反応であることがわかった。また、エチルニトリトラジカルの前駆体として、オキシランビラジカルを仮定して反応機構の解明を試み、実験事実と矛盾しないことがわかった。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Nakata: "Stereoselective Photooxidation of trans-2-Butene to Epoxide by Nitrogen Dioxide Excited with Red Light in a Cryogenic Matrix" J.Am.Chem.Soc.111. 5240-5247 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] M.Nakata: "Stereocontrol of the Red Light Induced Photoepoxidation of 2-Butenes by Nitrogen Dioxide in Solid Ar" J.Phys.Chem.93. 7670-7677 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] M.Nakata: "Stereoselective Photooxidation of Butenes by Electronically Excited No_2(A^2B_2)…Structure and Dynamics of Intermediates…" J.Chem.Soc.Jpn.1989. 1412-1417 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] M.Nakata: "Vibronic Excitation of O Atom Transfer from NO_2 to Ethylene by Long Wavelength Visible Light in a Cryogenic Matrix" J.Chem.Phys.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi