研究課題/領域番号 |
01470030
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
河嶌 拓治 筑波大学, 化学系, 教授 (50041760)
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研究分担者 |
田端 正明 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (40039285)
小堤 和彦 筑波大学, 化学系, 講師 (50177250)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
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キーワード | 鉄(II)の定量 / フロ-インジェクション分析法 / 銅(II)錯体 / EXAFS / 錯体の構造 / 金属ポルフイリン / 分子錯体 / 亜鉛(II)の定量 / 金属ポルフィリン / 銅(II)-ピリジン錯体 / 銅(II)-アミノ酸錯体 / 活性化剤 |
研究概要 |
鉄(II)によるバナジウム(V)及び銅(II)の酸化還元反応に及ぼす配位子(縮合リン酸、アミノポリカルボン酸類)の作用をポテンシオメトリ-により詳細に検討し、鉄(II)による銅(II)の還元反応を定量的に進行させるネオクプロインと迅速に進行させるピロリン酸の作用を利用した鉄(II)のフロ-インジェクション分析法を開発し、1×10^<ー6> mol dm^<ー3>の鉄(II)の定量を可能にした。 酸化還元反応を利用する接触分析法における活性化剤の役割りに関して、構造化学的な観点から水溶液中における銅(II)の2、2'‐ビピリジン及び1、10‐フェナントロリン錯体についてEXAFS法により構造解析を行った。その結果、両配位子のモノ及びトリス錯体は水和銅(II)イオンと同様に6配位の歪んだ八面体構造であったが、2、2'‐ビピリジンのビス錯体は5配位の三角両錐構造であった。6配位の歪んだ八面体錯体中における平面方向の銅(II)ー供与原子間距離は高次の錯体程、若干長くなる傾向がみられたが、軸方向の結合距離に顕著な相違は観察されなかった。また、5配位の三角両錐錯体中における銅(II)ー水分子間距離はモノ錯体あるいは水和銅(II)イオン中における距離よりもかなり長くなっていることを明らかにした。 金属ポルフイリンとEDTAの配位子置換反応機構の検討から、カドミウム(II)ポルフイリン及び鉛(II)ポルフイリンのEDTAとの置換反応の機構は亜鉛(II)ポルフイリンのものとは顕著な相違のあることが明らかとなり、このことを利用した速度差分析法を開発し、金属鉛やカドミウム化合物における微量の亜鉛の定量を可能とした。また、ポルフイリンは核酸と分子錯体を形成するが、ポルフイリンと核酸の相互作用においいては、静電的な相互作用よりも核酸塩基とポルフイリンとの相互作用の大きなことが明らかとなった。
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