研究課題/領域番号 |
01470043
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分析・地球化学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
佐藤 春雄 東京理科大学, 理学部, 助教授 (40124672)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | フロン / 代替フロン / ハロカ-ボン / 大気化学 / 分解機構 / 光化学 / マトリックス単離法 / ホスフィン / オゾン減少 / 木星 |
研究概要 |
1.セルを赤外分光器に設置した状態で試料を導入するために、移動可能なガラス製真空ラインを製作させた。マトリックス単離試料調製用パルスジェネレ-タ-を製作した。低温測定用金属製セルを試作した。 2.代替フロンなどの水素を含むハロカ-ボン類(HCFC、HCC)について、塩素原子の水素引抜き反応で開始される、酸化分解反応を研究した。CH_3CCl_3はCCl_3CHOを経由するかあるいはCーC結合が解裂し、COCl_2とHCl、CO、CO_2に酸化分解される。中間生成物のCCl_3CHOが、水和や酸化でCCl_3CH(OH)_2やCCl_3COOHを生成する可能性を指摘した。CH_3CCl_2Fは、CH_3CCl_3と類似の反応機構でCOClFに分解される。CHCl_2CCl_3はCCl_3CClOとCOCl_2を2対1で生成し、1/3以上の分子でCーC結合の解裂が起きた。一方CHCl_2CF_3はCF_3CCl0のみを生成し、CーC解裂は起らない。CF_3CF_2CHCl_2とCClF_2CF_2CHClFは、CF_3CF_2CCl0とCClF_2CF_2CFOを主に生成した。その他20以上のHCFCとHCCの分解反応で、酸ハロゲン化物、アルデヒド、COCl_2、COClF、COF_2、CO、CO_2の生成を明らかにし、反応機構がフッ素と塩素の置換数や結合位置に大きく依存することを明らかにした。 3.低温測定用セルを使用し、代替フロンの赤外吸収断面積の温度依存性を検討し、低温(216K)では線幅が減少し吸収極大が増大するが、積分吸収断面積はほとんど変化しないことを明らかにした。 4.O_3の紫外光分解により生成するO( ^1D)と代替フロンとO_2との反応生成物を検討し、CH_3CCl_2FからCOClFなどが生成することを明らかにした。 5.クロリンナイトレ-ト(ClONO_2)と水、塩化水素との反応を観測した。 6.ホスフィンおよびアンモニアを希ガスマトリックス中に単離し、その赤外吸収スペクトルを測定した。またジホスフィンの固相光化学反応で黄色の固体リン化合物を得た。
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