研究課題/領域番号 |
01470066
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小平 紘平 北海道大学, 工学部, 教授 (60002002)
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研究分担者 |
古崎 毅 北海道大学, 工学部, 助手 (90190149)
樋口 幹雄 北海道大学, 工学部, 助手 (40198990)
町田 憲一 北海道大学, 工学部, 助教授 (00157223)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 窒化物 / 窒化アルミニウム / 高熱伝導性 / 放射基板材料 / 高熱伝導体 / 放熱基板 |
研究概要 |
AINはその高熱伝導性と高電気絶縁性から放射基板材料として注目されている。直接窒化法によるAINの合成は高純度化が容易である反面、窒化反応がAIの融点以上で起こるため、粒子同士が融着し、窒化の進行を防げるという欠点がある。本研究は、分散性の良いAIN微粒子を合成することを目的とした。 アルミニウムの融点(660℃)以下の600℃前後では、アルミニウム粒子の表面が窒化される。いったん表面相にAIN窒化膜が形成されると、後の窒化反応は、この膜を通して窒素の拡散が律速となるため、重量増加は800℃付近までは、ほとんど認められない。800℃以上ではAIN窒化膜が破れ、粒子内部の溶融アルミニウムが外へ噴出することにより、窒化が再び進行する。窒化が進んだ場合は、試料が塊状になり、粉砕性は非常に悪かった。この粒子同士の融着を防ぐには、反応温度を低くすること、昇温速度を遅くすること、およびAINを添加することが効果的である。AINの添加は、粒子同士の融着を防ぐはたらきのほかに、アルミニウム子間に空隙を作るので、窒化反応により過発熱を抑制する効果もあると考えられる。 850℃〜1200℃までの窒化でほぼAINの単一相が得られたが、まだ未反応アルミニウムが存在しており、窒化を完全に行うため、試料をメノウ乳鉢で軽く粉砕し、高周波誘導加熱炉中、1600℃で二段目の窒化を行ない、白色のAIN粉末を得た。 以上二段階窒化法は、分散性の良いAIN粉末を合成するのに有効な方法であると考えられる。
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