研究課題/領域番号 |
01470070
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
|
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
木野村 暢一 山梨大学, 工学部, 助教授 (50029732)
|
研究分担者 |
熊田 伸弘 山梨大学, 工学部, 助手 (90161702)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
|
キーワード | 層状化合物 / 固体酸 / インタ-カレ-ション / 有機塩基 / アルキルアミン / アルキルジアミン / 配座 / リシエ-ション / トポタクティック反応 / イオン交換 / ペロブスカイト型構造 / コロンバイト型構造 / ソフト化学 / 水和リン酸ニオブ / LiNbO_3型構造 |
研究概要 |
リシエ-ションニヨリ比較的大きな構造変化がもたらされる例として、CuM_2O_6(M=Nb,Ta)をブチルリチウムのヘキサン溶液を室温で反応させた結果について報告する。リシエ-ションにより、CuTa_2O_6は大きな粉末x線回折像の変化を示したが、CuNb_2O_6はわずかにピ-クのシフトが見られるのみで基本的な構造の変化は起こっていないことを示した。ところが、これを還元雰囲気中で加熱すると、CuTa_2O_6のリシエ-ションによる生成物と非常に良く似た粉末x線回折像を与える化合物へと変化した。解析の結果、二つの最終的な生成物はLiNbO_3型構造を持ち、(Cu,Li)MO_3と表せることがわかった。(Cu,Li)イオンの構造中での位置は、強誘電体相のLiNbO_3およびLiTaO_3のLiの位置に類似しており、DTAで観察される高温での可逆的な相変化は、強誘電相から常誘電相への相転移と考えられた。ペロブスカイト型構造からLiNbO_3型構造への変化は、八面体の回転によって引き起こされるトポタクティックな構造変化であると考えられる。また、CuNb_2O_6についてのコロンバイト型構造からLiNbO_3型構造への変化にはNbイオンの移動が必要であり、酸素の最密充填構造間のトポタティックな変化であるがCuTa_2O_6の場合よりも高い温度による必要があったと考えられる。 NaOHーNb_2O_5ーH_3PO_4ーH_2O系における水熱合成により種々の新しい化合物が得られた。得られた化合物はいずれも層状構造を持つNbOPO_4・nH_2Oの構造を基本とするものであり、多くが元の構造を反映した層状構造であったが、NaNb_2(OH)_2(PO_4)_3・nH_2OはNbOPO_4・nH_2Oの相がリン酸基により結ばれた三次元的な構造を持っていることが明かとなった。この化合物のイオン交換、nーアルキルアミンのインタ-カレ-ションを行なった結果、三次元的な構造から二次元的な構造への変化が観察された。
|