研究課題/領域番号 |
01480019
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物形態・分類学
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研究機関 | 国立科学博物館 |
研究代表者 |
渡辺 眞之 国立科学博物館, 植物研究部, 室長 (30000136)
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研究分担者 |
加藤 辰己 国立科学博物館, 筑波実験植物園, 研究官 (40177457)
渡辺 真利代 東京都立衛生研究所, 環境保健部, 研究員
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1990年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | アイソザイム / Microcystis属ラン藻 / 分子分類 / アオコ / 酵素多型 / ミクロキスチン / 形態 / <Microcystis>___ー属ラン藻 / Microcyctis属ラン藻 |
研究概要 |
代表的なアオコ形成ラン藻であるMicrocystis属は分類学的に未解決な状態にあり、種の範囲についてすら明確にされていなかった。そこで、同属ラン藻の分類学的revisionの一環として、アイソザイムを遺伝標識とした分子分類学的解析を中心に、形態的形質(平均細胞サイズや群体の形状など)および生化学的形質(毒素組成)の解析を行った。その結果、下記のような成果が得られた。 研究計画に従い、日本各地の43の湖沼・ダム湖等からMicrocystis属ラン藻を収集し、計258系統の単離・培養株化に成功した。このうち活性の高い78系統について、4月の酵素遺伝子(IDH,6PGD,PGI,PGM)の遺伝子型を調査するとともに、3種の毒素(クミロキスチンーYR型、ーLR型、ーRR型)の定量を行った。得られたデ-タを統計的に解析した結果、以下の知見が得られた。 (1)調査した78株は29の遺伝子型に集約される。 (2)29の遺伝子型はさらに、M.wesenbergii(1遺伝子型・11株)、M.aeruginosa S1ーtype(11遺伝子型・17株)、M.a.S2ーtype(10遺伝子型・10株)、M.a.Lーtype(6遺伝子型・27株)、M.viridis(1遺伝子型・13株)の5型に分類される。 (3)このうち前2者(M.wesenbergiiおよびM.aeruginosa S1ーtype)は無毒だが、後3者(M.a.S2ーtype、M.a.LーtypeおよびM.viridis)は3種または1種のミクロキスチンを生成しており有毒である。 これらの研究成果から、(1)Microcystis属は少なくとも5つの分類群から成ること、(2)アイソザイムを遺伝標識とすることにより、従来の外部形態に基づく方法では因難だった種の同定(毒性の推定を含む)が、遺伝子型のレベルで確実に行える可能性が高いこと、の2点が示された。従って、本研究の所期の目的(Microcystis属の分類学的再検討およびアイソザイムによる同定法の開発)は、必要十分に達成された。
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