研究課題/領域番号 |
01480029
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物発生・生理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
安部 真一 (阿部 眞一 / 安部 眞一) 熊本大学, 理学部, 教授 (90109637)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | Cynops / meiosis / FSH / flagellar length / mRNA stability / SPs / translational regulation / MAPs / spermatid / manchette / nuclear elongation / microtubules / tubulin / 精子形成 / 細胞培養 / アフリカツメガエル / イモリ / 塩基性核タンパク質 / 翻訳制御 / マンシェット / ミトコンドリア集合 / cDNAバンク |
研究概要 |
1.イモリ精巣断片の器官培養による精原細胞の増殖と減数分裂の開始:第二精原細胞に富む精巣断片を器官培養すると、follicle stimulating hormone(FSH;pig or ovine)を含む場合のみ、2週間以内に約50%以上のシストでzygoteneーpachytene期の第一精母細胞が出現した。luteinizing hormone(LH)やandrogenを単独で加えてもほとんど効果はなかった。これらの結果、イモリ精原細胞の増殖と減数分裂の開始にはFSHのみが必要かつ十分であることが明らかになった。 2.精子のべん毛の長さの調節:イモリとツメガエルのべん毛成長のキネティクスを比べると、成長速度と成長期間において、イモリの方が1.5ー3倍大きかった。阻害剤実験の結果から、両種とも精細胞でのべん毛成長は翻訳レベルで調節されていると考えられる。べん毛成長の期間はtubulin合成の期間とほぼ一致し、tubulin mRNAについては、イモリの方がより安定であることが示された。両種におけるべん毛成長速度と成長期間の差は、いずれもtubulin mRNAの安定性の差によるものと思われる。 3.ツメガエル精細胞における精子持異的塩基性核タンパク質(SPs)合成の調節:同調培養した丸い精細胞においては、SP1,3ー5の合成のみが検出された。精細胞cDNAバンクからSP4とSP5のcDNAクロ-ンを得た。SP4と5の遺伝子は第一精母細胞の段階か、それ以前に転写されるが直ちに翻訳はされず、精細胞になって初めて翻訳されることが明らかになった。 4.イモリ精細胞の核伸長における微小管束の役割:精細胞の核の回りの微小管束の性質を調べた。精細胞の微小管束は、Ca^<2+>や低温処理に極めて低抗性がある。精細胞を多く含む精巣の低温耐性分画から1MNaClによって抽出した分画(1M NaCl Sup)には、ブタ脳tubulinの重合促進活性と低温耐性化活性があることが明らかになった。1M NaCl Supの主成分は76KDと59KDである。
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