研究課題/領域番号 |
01480061
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安本 教傳 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50026514)
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研究分担者 |
鈴木 鐵也 (鈴木 鐡也) 北海道大学, 水産学部, 助教授 (60027191)
小関 佐貴代 (山岡 佐貴代) 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (70230315)
鈴木 富久子 京都大学食糧科学研究所, 教務職員 (60183422)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1989年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 老化 / 赤血球 / 抗酸化酵素 / 酸化タンパク質 / 低セレニウム食 / メチオニン過剰食 / 高タンパク質食 / 高脂肪食 / グルタチオンペルオキシダ-ゼ / カタラ-ゼ / ス-パ-オキシドジスムタ-ゼ / プロテインキナ-ゼC / 抗酸化性因子レベル / グルタチオン / グルタチオンーSートランスフェラ-ゼ / 加齢 / 老化促進モデルマウス / メチオニン / 酸化反応 |
研究概要 |
1.マウスの加齢に伴って、赤血球および肝臓のグルタチオン含量が低下する傾向を示し、肝臓の抗酸化酵素活性も低下した。このような傾向は老化促進型マウスでより顕著であった。しかし赤血球のATPレベルは、老化促進型マウスで有意に低下するのに対して、正常老化型マウスでは増加する傾向を示した。 2.赤血球細胞齢の増加に伴って、細胞内の抗酸化酵素活性が低下したが、細胞内の酸化タンパク質レベルは増加した。このことから、抗酸化酵素活性が老化の程度をうかがわせる指標となることが判明した。 3.各種食餌性因子が、本研究で確立した老化に関するパラメ-タに与える影響を検討した。その結果、低セレニウム食、高メチオニン食および高タンパク質食は、肝臓および赤血球細胞内の抗酸化酵素活性を低下させ、酸化タンパク質の蓄積レベルを上昇させた。その結果、これらの食餌性因子が老化に対して促進的な効果をもつことが判明したが、高脂肪食については、これらのパラメ-タの変動する様子が一義的でなかったために、老化に対してどのような効果をもつのか判断しかねた。 4.マウス血清タンパク質の挙動について調べた結果、加齢に伴って、血清中の特定のタンパク質が増加することをつきとめた。この特定タンパク質の量が、正常老化型マウスにくらべると老化促進型マウスでより速やかに増加することを明らかにした。 5.以上の結果から、老化と生体内の酸化防御能が深く関わっていることと、酸化防御能の低下が老化の促進につながっていることが明らかになったほか、本研究で明らかにしたいくつかのパラメ-タが老化の指標として利用できることが明らかになった。加齢に伴って増加した特定タンパク質の生理機能や分子構造が明らかになれば、老化の機構を解明する重要な手掛かりが得られるものと思われる。
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