研究課題/領域番号 |
01480110
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
河田 光博 (1990) 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60112512)
佐野 豊 (1989) 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (00079683)
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研究分担者 |
由利 和也 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (10220534)
上田 秀一 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (60150570)
山田 久夫 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (00142373)
河田 光博 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (60112512)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 情報伝達物質 / 免疫組織化学法 / in situ ハイブリダイゼ-ション法 / 遺伝子発現 / ペプチド / アミン / 半定量的画像解析 / 脳移植 / in situハイブリダイゼ-ション法 |
研究概要 |
細胞間情報伝達物質であるアミン、ペプチド、ステロイドの合成酵素および前駆体分子のmRNAの局在と各種実験によるそれらの変動を、半定量的 in situ ハイブリダイゼ-ション法を用いて切片上で解析した。また mRNAからの翻訳物質を、それぞれの特異抗体を用いて免疫組織化学的に検索し、情報伝達物質の細胞内での貯留状態を数値化し、上記mRNA量との相関性の検討を試みた。さらに伝達物質の放出機序を電子顕微鏡を用いて形態学的観点から考察し、情報伝達物質の産生、輸送、分泌放出の各プロセス連関を明らかにした。これらのことから、情報伝達物質は、特定の刺激のよってまず放出がおこり、この分泌情報が細胞体での産生をひきおこすことが判明した。したがって、蛋白質をはじめとする伝達物質の細胞内での存在は、産生と放出の均衡関係によって決定されるもので、増減の有無から産生の亢進や低下を断定することは本質的でないことが示された。つまりmRNA量の変化を同時に測定しなければ、物質の細胞内貯留の生理的意義の解析にはならないことが明らかとなった。つぎに、情報伝達物質を産生、放出する細胞とその標的細胞の関係を、親和的結合様相という観点から検討した。方法としては、とくに脳室内や前眼房内に、情報伝達物質を産生する組織を移植する実験を行った。あらかじめ、宿主の情報伝達物質を薬物投与によって化学的涸渇状態にしておき、移植片からの細胞突起が時空間的にどのように伸長していくか観察した。これらの移植実験から、宿主側の受容体の発現の有無によって標的細胞と有機的連絡が決定されることが明らかとなった。ただ、これらの連結に、どの程度トロフィックな因子が作用しているのかについては今後の課題として残った。以上の研究は2年間におよんだが、初年度はおもに研究手技の確立に、次年度はそれらの応用についやされた。研究結果は国際学会での発表や欧米の一流雑誌で公表した。
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