研究課題/領域番号 |
01480120
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
神野 耕太郎 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (40025630)
|
研究分担者 |
小室 仁 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40195863)
酒井 哲郎 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (40153845)
廣田 秋彦 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (50156717)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1989年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 膜電位感受性色素 / 光学的測定 / 初期胚 / 脳幹 / 迷走神経 / シナプス / 神経核 / グルタミン酸 / ダルタミン酸 / メロシアニンロ-ダニン |
研究概要 |
膜電位感受性色素を用いたニュ-ロン活動の多領域同時測定法を鶏胚脳幹に適用することにより、個体発生における脳幹の機能構築の初期過程について、次のような新たな知見を得た。 1.シナプス活動の検出:迷走神経への電気刺激によって誘発されたニュ-ロン活動を光学的に検出し、その波形を解析することにより、ふ卵7日以降の標本においては、活動電位に由来する速い光学的シグナルにつづいて、時間経過の遅い光学的シグナルが現れることを明らかにした。このシグナルは、疲労現象や、細胞外Ca^<2+>依存性などから、シナプス後電位に由来することが明らかにされた。更に、各種のシナプス伝達阻害剤の効果から、ここでみられるシナプスが、グルタミン酸を伝達物質とした興奮性シナプスであり、NMDA型およびnonーNMDA型の複数の受容体サブタイプが関与していることを明らかにした。 2.運動神経核と知覚神経核の同定:活動電位由来の速い光学的シグナルとシナプス電位由来の遅いシグナルには、その大きさに部位による差がみられ、シグナルのもっとも大きく検出される部位は、脳幹の特定の領域に限局している。ふ卵3ー9日の鶏胚から得られた脳幹のインタクト標本およびスライス標本を用いた詳細なマッピングの結果、速いシグナルが大きく検出される部位は成体における迷走神経背側核に、遅いシグナルの大きく検出される部位は孤束核に各々対応した幼弱な神経核であり、前者はふ卵4日から現れ、後者はふ卵7日からシナプス伝達機能を発現することを明らかにした。 3.舌咽神経の実験:迷走神経と同様に、舌咽神経の電気刺激によって誘発される光学的シグナルを検出することに初めて成功し、その生理学的特性の解析を開始した。
|