研究課題/領域番号 |
01480142
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
松田 友宏 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40028361)
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研究分担者 |
河辺 眞由美 (河辺 真由美) 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (90117862)
津島 宏美 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10080079)
藤本 征五 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (60079994)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1991年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 視床下部 / バソプレッシン / 神経ペプチド / 視索上核 / 室傍核 / 微量注入 / 抗利尿 / ダイノルフィン / 室旁核 |
研究概要 |
本研究により、視床下部バソプレッシン神経核における以下のような神経ペプチドの役割が明らかにされた。 1)ムスカリン様アゴニスト、オキソトレモリンを視床下部視索上核、室傍核に微量注入する時、強い抗利尿作用が発現されこの作用はムスカリン様アンタゴニスト、アトロピン(微量注入)あるいはバゾプレッシン(V_1+V_2)アンタゴニストペプチド(静注)による前処置により完全に遮断された。2)両神経核に局在する神経ペプチド、サブスタンスPを視索上核に微量注入した時も、強い抗利尿作用が発現され、尿中のバソプレッシン濃度は著しく上昇した。この抗利尿作用はバソプレッシンアンタゴニストペプチド(静注)あるいはサブスタンスP受容体アンタゴニスト(微量注入)による前処置により抑制された。3)バソプレッシンニュ-ロンにはK型オピオイドペプチド,ダイノルフィン(1ー13)が共存しているが、ダイノルフィンをこれら神経核に微量注入しても、強い抗利尿作用が発現された。視索上核ヘのダイノルフィンの作用はナロキソン(微量注入)前処置によって抑制されなかったが、室傍核へのダイソルフィンの作用はナロキソンによって抑制された。非オピオイド性のダイノルフィン(2ー13)を、視索上核へ注入する時、ダイノルフィン(1ー13)と同程度の作用を示したが、前者を室傍核に注入した時の作用は著しく弱かった。 以上の研究成果より、視床下部の体液調節中枢であるこれらバソプレッシンニュ-ロン神経核には生体アミン(アセチルコリン)に加え、種々の神経ペプチド(サブスタンスP,ダイノルフィン)に特異的な受容機構が機能し、バソプレッシンの放出における神経調節に関与していることが明らかとなった。
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