研究課題/領域番号 |
01480160
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
竹縄 忠臣 (財)東京都老人総合研究所, 生体情報, 部長 (40101315)
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研究分担者 |
深見 希代子 (財)東京都老人総合研究所, 生体情報, 助手 (40181242)
山川 彰夫 (財)東京都老人総合研究所, 生体情報, 研究員 (30200588)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | PI(3)キナ-ゼ / PI(4)キナ-ゼ / cDNAクロ-ニング / Pl(3)キナ-ゼ / チロシンキナ-ゼ / Pl(4)キナ-ゼ / ホスファチジルイノシト-ルキナ-ゼ / 抗体 / cDNAクロ-ニクング |
研究概要 |
細胞増殖因子の作用機作の生化学的解明を目指し、それらの情報伝達に関与する酵素を精製し、そのcDNAをクロ-ニングした。最近、チロシンキナ-ゼを活性化する細胞増殖因子の情報伝達にイノシト-ルリン脂質代謝系が関与することがわかり注目を集めている。PIキナ-ゼは、セカンドメッセンジャ-,IP3とDGを産生するPlP_2を合成する酵素としてイノシト-ルリン脂質情報伝達系の要の酵素である。PIキナ-ゼにはPIの4位にリン酸基を付加してPI(4)Pを産生するPI(4)キナ-ゼとPIの3位にリン酸基を付加するPI(3)キナ-ゼがある。前者は従来の情報伝達経路を触媒するのに対し、後者は全く新しい情報伝達系を構築する。我々はPI(4)キナ-ゼをラット脳より精製し、部分ペプチド配列を決めて、合成オリゴヌクレオチドを作成した。ラット脳cDNAライブラリ-よりPi(4)キナ-ゼをコ-ドするcDNAをクロ-ニングした。更にこのcDNAを大腸菌に発現させ、その蛋白質を使って抗体を作製した。本抗体は精製PI(4)キナ-ゼを認識し、クロ-ニングした蛋白がPI(4)キナ-ゼをコ-ドすることを証明した。今までにわかっている蛋白との相同性はなく、新しい蛋白質であった。又、我々はPI(3)キナ-ゼを牛胸腺より精製した。1つは分子量190Kで、他の1つは110Kであった。190K蛋白は110Kと80Kのヘテロダイマ-であった。この110Kとモノマ-の110Kはペプチドマップより同一の蛋白であることが判明した。190K蛋白は、110KのPI(3)キナ-ゼに80Kの調節蛋白が結合していることになる。80Kの蛋白はPDGF・Rやpp60^<vーsrc>でリン酸化された。モノマ-タイプの方が活性が高く、活性型であることがわかった。本プロジェクトにより、PI(4)キナ-ゼとPI(3)キナ-ゼを精製し、一部クロ-ニングした。今後更に活性調節機序について明らかにしたい。
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