研究課題/領域番号 |
01480190
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤原 大美 大阪大学, 医学部, 助教授 (70116094)
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研究分担者 |
高井 康之 大阪大学, 医学部, 助手 (10216608)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1989年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 胸腺ストロ-マ細胞 / 胸腺細胞分化・増殖 / T細胞レパ-トリ- / thymic selection / T細胞増殖因子 / thymus selection / 胸腺細胞の分化成熟 / T細胞レパ-トリ-形成 |
研究概要 |
胸腺は骨随から供給されるpreーT細胞がimmunocompetentT細胞に成熟する上で必須の臓器である。その為胸腺内におけるT細胞分化・増殖機構及びT細胞レパ-トリ-形成機構の解明は、最も重要かつ興味ある研究課題となっている。我々はこれらの胸腺機能を解析する為胸腺ストロ-マ由来細胞株を樹立し、この細胞株を用いて胸腺の重要諸機能をin vitro解析することを目指し、以下に記載する成果を得た。 (1)胸腺細胞分化に関する研究:樹立した胸腺ストロ-マ細胞株(MRL104.8a)の単層培養上で未熟胸腺細胞(CD3^ー4^ー8^ー)を共培養したところ、CD3^ー4^ー8^ー→CD3^ー4^ー8^+→CD3^ー4^+8^+→CD3^+4^ー8^+ or CD3^+4^+8^ーと順次分化することが観察された。その胸腺細胞分化はin vitroで証明された初めての結果である。 (2)MRL104.8aストロ-マ細胞上でのT細胞レパ-トリ-形成:抗原特異性を異する種々のT細胞クロ-ンは該当抗原非存在下のストロ-マ細胞単層培養上で本ストロ-マが産生するT細胞増殖因子(TSTGF)によって増殖した。一方該当抗原が存在し、T細胞クロ-ンのT細胞レセプタ-が刺激される際は、T細胞クロ-ンは増殖できないのみらず死滅した。本結果は、胸腺ストロ-マ上でその抗原レセプタ-が刺激されるT細胞クロ-ン(生理的には自己抗原反応性T細胞がこれに相当する)が選択的に除去され、自己反応性を欠くT細胞レセプタ-レパ-トリ-が形成されるという概念を、in vitroで証明したモデルと評価される。
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