研究課題/領域番号 |
01480214
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 毅 東北大学, 医学部, 助教授 (50110656)
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研究分担者 |
佐野 浩 秋田農業短期大学, 生物工学研究所, 教授 (20178809)
遠藤 一靖 東北大学, 医学部付属病院, 講師 (60125507)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1991年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 自己抗体 / 免疫グロブリン遺伝子 / 全身性エリテマト-デス / V_H遺伝子 / 抗DMA抗体 / In situ ハイブリダイゼ-ション / 抗DNA抗体 |
研究概要 |
1.代表的自己免疫疾患である全身性エリテマト-デス(SLE)の腎障害の原因となる抗DNA抗体を同定した。この抗体はOー81あるいはNEー1イディオタイプ(Id)を有し、ル-プス腎炎例の免疫複合体及び腎糸球体沈着免疫グロブリンとして検出できた。このOー81 Idを有する例のほとんどは重症型のびまん性増殖性ル-プス腎炎を呈していた。 2.自己免疫病における各抗体産生B細胞クロ-ンのレパ-トワイヤ-を検索した。これより臓器障害性抗DNA抗体Id(Oー81 Id及びNE Id)を分泌しうるクロ-ンがSLEでは静止期B細胞段階ですでに増大していることが判明した。すなわち、SLE例では外来性抗原により直接刺激を受ける以前のB細胞レベルでのクロ-ンの増大が存在することを示している。これより静止期B細胞と関連するIgM型抗DNA抗体Oー81 NEー1のV_H,V_L遺伝子解析が、自己抗体の生体発現に重要な情報を与えることが推定された。このために、Oー81及びNEー1抗体の可変部を規定する遺伝子の配列を検索した。その結果このレベルのnephritogenic抗DNA抗体の超可変部を規定するV_H,V_k遺伝子にはpoint mutationを認め難く、胚細胞遺伝子をそのまま用いられていた。これより、初期の自己抗体発現機序には、外来性抗原が直接関与することではなく、自己抗体産生クロ-ンを活性化する他の機構が関与することを示唆した。 3.EBVトランスフォ-ムB細胞クロ-ンを用いSLE B細胞では特定のV_H遺伝子ファミリ-をより高頻度に使用することを示した。この事は,SLE B細胞の分化初期段階での異常を示唆する。しかし、生体内のより正確な情報を得るには個々のクロ-ンレベルでの検索が望ましいので更にV_H遺伝子検索のためのin situ hybridization法の確立を計った。
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