研究課題/領域番号 |
01480223
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤原 研司 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80101088)
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研究分担者 |
持田 智 東京大学, 医学部・附属病院, 医員 (20219968)
富谷 智明 東京大学, 医学部・附属病院, 医員 (90227637)
名越 澄子 東京大学, 医学部・附属病院, 医員
平田 啓一 東京大学, 医学部・附属病院, 医員 (50199064)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
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キーワード | 劇症肝炎 / 肝再生 / 血管内凝固 / マクロファ-ジ / オルニシン脱炭酸酵素 / 肝細胞膜 / 内皮細胞 / 培養肝細胞 / ポリアミン代謝 / オルニシン脱炭酵素 / 分子生物学 / 肝再生促進因子 |
研究概要 |
劇症肝炎の死亡率が高い理由の一つとして重症障害肝での肝再生不全状態を想定し、動物モデルで肝炎劇症化の機序を明らかにすると共に肝再生周節因子の検出系を確立する事によってこの肝再生不全因子を追求した。研究成果は以下のとうりである。 1.動物モデルにおける肝炎劇症化の機序 肝類洞内フィブリン沈着が循環障害から広汎肝壊死を惹起する事、この肝血管内凝固は肝類洞壁内皮細胞の障害を伴う場合にのみ起こり、さらに、肝類洞壁内皮細胞障害は伊東細胞の障害や活性化された肝マクロファ-ジから放出される活性酸素やサイトカインによりもたらされることを複数のモデルで証明した。肝炎劇症化に関与しうると推定された。 2.肝再生調節因子検出系の確立 ラットの部分切除肝を用いて肝再生調節因子の作用点をも含めて評価できる肝再生指標をpolyamine代謝に注目し検討したところ、肝再生に必須なputrescineの律速酵素であるornithine decarboxylaseの分子生物学的レベルでの解析とputrescine動態が有用である事が判明した。これを用いて幾つかの因子の作用点を知る事ができた。また、因子のスクリ-ニングや精製のための簡便法を確立することを試みたが、初代培養肝細胞に肝細胞膜添加を組合せることによりin vivoに類似した系が得られた。この際、肝細胞膜には肝細胞増殖抑制因子に加え増殖因子増強作用を有する因子が存在する事を見出した。膜蛋白と推定された。 3.劇症肝炎における肝再生不全因子の検討 劇症肝炎モデルで肝障害の程度とDNA合成の関係から肝障害が重症な程肝再生が起こりにくいことが判明した。肝再生不全因子としては肝障害進展因子となる肝循環障害と肝細胞膜に存在する肝細胞増殖因子増強作用の低下が注目された。
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