研究課題/領域番号 |
01480237
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
山林 一 東海大学, 医学部, 教授 (60055697)
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研究分担者 |
灰田 宗孝 東海大学, 医学部, 助手 (20208408)
沓沢 智子 (沓澤 智子) 東海大学, 医学部, 助手 (10183310)
辻 千鶴子 東海大学, 医学部, 講師 (80130079)
塩谷 寿美恵 東海大学, 医学部, 講師 (20102840)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 肺障害 / 核磁気共鳴法 / 緩和時間 / 核磁気共鳴法(NMR) / 核磁気共鳴 |
研究概要 |
1.肺組織の2つのT_2成分の由来:肺組織の核磁気共鳴緩和時間T_2はT_<2f>:T_2 fast,T_<2s>:T_2 slowがあり、肺障害を反映して特徴な動きを示すことから、これらが肺組織のどの部分に由来する水かを決定することは障害部位の診断に重要である。本研究ではT_<2f>が肺胞内の空気による磁場勾配の影響を受けやすい肺胞上皮など肺胞腔に直接面する肺胞壁内の水、T_<2s>は毛細管内浸透圧の影響を直接受ける間質組識の水に由来する可能性が裏づれられた。 2.Inーvivoでの肺の緩和時間測定:(1)表面コイル。呼吸運動の影響の除去を高濃度酸素の定常流による動脈血酸素化で試みた。ラットで呼吸停止下30分以内のデ-タの採取は可能で、人工呼吸器との併用により生体肺の緩和時間測定は可能と考えられる。尚、測定場所を特定する為の表面コイル用測定パルスの開発が必要である。(2)画像法。米国ユタ大学物理学教室との共同研究により、呼吸運動の影響を受けない胸部のNMR画像法、Interーleaved Line Scan(LiS)を開発した。自発自然呼吸下におけるラット末梢肺組織の緩和時間T_2を測定し、生体肺T_2の2成分解析を可能とした。 3.T_1の温度依存性:ラット正常肺、エンドトキシン肺、ノルアドレナリン肺で、T1の温度依存性を26℃〜40℃まで上昇、26℃〜ー30℃まで低下させ検討した。肺組織の水の凍結点は正常肺ー14〜ー18℃、エンドトキシン肺ー16〜ー20℃、ノルアドレナリン肺ー14℃であった。温度を低下時、温度とT_1値は1次の関係で26〜0度、0〜ー14度、ー14〜ー24度で傾きが変化する。凍結状態からの温度上昇時には傾きが異なり、ー2度付近で融解がおこる。傾きの違いは水分子の活性化エネルギ-の変化を示唆しており、傷害肺での活性化エネルギ-から、高分子化合物の構造変化と水の存在状態の変化が捉えられ、さらに組織結合水量の変化など、新たな観点から肺傷害を解析できる。
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