研究課題/領域番号 |
01480271
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
石井 靖 福井医科大学, 医学部, 教授 (00026949)
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研究分担者 |
中津川 重一 福井医科大学, 医学部, 講師 (00180315)
林 信成 福井医科大学, 医学部, 助教授 (20189658)
山本 和高 福井医科大学, 医学部, 助教授 (50158268)
河村 泰孝 福井医科大学, 医学部, 助手 (30214703)
小鳥 輝男 福井医科大学, 医学部, 助教授 (10115818)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1991年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | MRスペクトロスコピ- / 腫瘍のエネルギ-代謝 / 腫瘍潅流 / 温熱療法 / 放射線療法 / 向腫瘍性放射性医薬品 / 腫瘍動態と代謝 / ^<31>PーMRS / ^1HーMRS / MR拡散1微小循環画像(IVIM) / chemical shift imaging(CSI) / 腫瘍代謝 / 腫瘍血流 / 微小循環 / ヌ-ド・マウス移植人癌 / 放射線照射の代謝への影響 / ^<31>PMRS / 高エネルギ-燐酸代謝 |
研究概要 |
近年の画像診断の進歩と普及の臨床診断に果した役割は大きく、就中、癌の早期における存在診断とその進展度診断とが適確となり、その治療成績の向上が期待されている。次に問われるものとしては、治療法の選択とその効果の評価を適切に行う上で、存在・進展度などの形態的情報に加えて、代謝機能についての質的情報の抽出の工夫である。ところで臨床的に生体内に存在する腫瘍についていえば個々の腫瘍細胞の特殊性に加えて、まるごとの腫瘍細胞の集団の作る生理学的環境の検討がむしろ重要である。そこで非侵襲的に生体内の代謝環境を計測できるとされているMR Spectroscopy(MRS)にてヌ-ド・マウス移植腫瘍について検討を行ない、あわせてMR造影剤の投与、水素ガスクリアランス法とによって腫瘍の潅流状況についての検討を行ない、その生理学的環境の理解の手掛りとしたが、これらの検討は温熱療法、放射線療法及び両者の併用療法についても行ない、これらの治療侵襲の生理学的意義についても明らかとした。総じて、腫瘍においては、その増殖につれて亢進したエネルギ-代謝に適切な潅流が応じきれず、従って嫌気性エネルギ-代謝に陥るが、放射線治療によって、この状況が改善し、いわゆる従来から言われている再酸素化の効果に相応する所見が得られた。他方、温熱療法においては、虚血が招来され、エネルギ-代謝が低下し、このことによって殺腫瘍効果が期待される。両者の併用においては、この相反する効果が相加的に示され、両者の併用が有用であることが生理学的に証明できた。以上のことから生体の腫瘍は潅流状況の上とエネルギ-代謝の上で、生理学的に相異なる環境から成立ち、従って、治療については相異なる作用の沿療法の選択の組合せが必要であることが示唆された。
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