研究課題/領域番号 |
01480281
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
深津 亮 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (10113614)
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研究分担者 |
藤井 充 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80199299)
高畑 直彦 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20000987)
相沢 裕二 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60202446)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / モノクローナル抗体 / アミロイド前駆体蛋白 / 神経原線維変化 / アミロイドβ蛋白 / アポリポプロテインE / SP-40,40 / アミロイド関連蛋白 / アルツハイマ-病 / アミロイド / Bー蛋白 / serum protein 40ー40 / 35kDa蛋白 / モノクロ-ナル抗体 / βー蛋白 / Alzheimer's disease / PHF / Amyloid / monoclonal antibody / βーprotein / amyloid precursor protein |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD)脳に特有な異常構造物の構成成分と形成過程を解明するためにそれらに対するモノクローナル抗体を樹立し、それによって認識される構成成分を同定し、同定された構成成分の異常構造物形成過程における役割を検討した。 I)異常沈着物に対するモノクローナル抗体の樹立 1)老人斑アミロイドあるいは老人斑関連構造物に対するモノクローナル抗体をそれぞれ10クローン、2クローン樹立した。2)AD脳PHFに対しては9クローン、PD complexのPHFに対しては13クローンのモノクローナル抗体を樹立することが出来た。 II)モノクローナル抗体によって認識される異常構造物の構成成分の同定 1)老人斑アミロイドに対する10クローンのモノクローナル抗体の反応抗原は、4クローンがそれぞれAβ、補体C3、C4、KPIを抗原としていることが明らかにされた。反応抗原を生化学的に精製しアミノ酸配列を決定した。2クローンはSP-40,40を、4クローンはapoEを認識することが判明した。老人斑関連構造物に対する2クローンの反応抗原は決定することが出来なかった。2)PHFに対する22クローンのモノクローナル抗体のうち、tau、neurofilament、ubiquitinに反応すモノクローナル抗体、いずれにも反応しないモノクローナル抗体が認められた。 III)同定された構成成分の異常構造物形成過程における役割の検討 Aβやアミロイド関連蛋白を認識する抗体を用いて免疫病理学的検討を加えたところ、SP-40,40やapoEに対する抗体は老人斑アミロイドを強く染色する他に、背景の神経組織を染め老人斑周囲のアストロサイトをも染め出すこと、特にapoE抗体はAβ陽性の多様な沈着構造のほぼ全てを認識しその大部分を染色することが明らかにされた。Aβの沈着過程に関して新しい理解を可能にする重要な所見と考えられる。
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