研究課題/領域番号 |
01480363
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
滝 和郎 京都大学, 医学部・脳神経外科, 講師 (70144368)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 脳動脈瘤 / 脳動静脈奇形 / 頚動脈海綿静脈洞瘻 / 血管内手術 / 塞栓術 / 頚動脈海綿静脈洞度 / Arteriovenous malfrmation / Embolization / Interventional radiology / Eudragit / Aneurysm / Detachable balloon / Intravascular Surgery / Interventional Radiology / Carotid Cavernos Sinus Fistula |
研究概要 |
本研究費の補助を受け、血管内手術法に使用する塞栓材料の開発を行なった。脳動静脈奇形の塞栓材料としてEthyleneーvinylalcohol共重合体(EVAL)を溶媒であるDimethylsulfoxide(DMSO)に溶解した溶液を開発した。開発初期はEVAL5gと造影剤粉末であるメトリザマイド35gをDMSO60gと混合した溶液を用いたが、脳動静脈奇形にも短絡路を通過する血流量は症例毎に異なっているために粘性を変化させる必要があった。そこで粘性の低いEVAL混合液と、粘性の高いEVAL混合液を新たに作製した。計3種類の粘性の異なるEVALを成犬の腎動脈に注入する実験を行いカテ-テルからの注入に支障のないことを確かめた。臨床には39例使用した。結果は極めて良好な塞栓材料であり、手術中の出血を低下さしめた以外に手術中の摘出も容易であった。spetzlerのグレ-ド4までは塞栓術との併用で根治手術が可能と考えられた。また粘性の高いEVAL混合液を3例の脳動脈瘤の閉塞に使用した。閉塞結果は良好であった。またアルコ-ルを溶媒とするmethyl methacrylate、butylmethacrylate、dimethlaminoethymethacrylate copolymer(EudragitーE100)溶液を塞栓材料に選択した。成犬を用いたy腎動脈の閉塞実験で80ミクロンまでの動脈の閉塞が可能であった。脳動脈瘤や頚動脈海綿静脈洞瘻の治療の目的に血管内に留置するコイルが用いられるがコイルの血栓性をたかめかつコイルの留置場所の正確さが要求されるこの目的でelectrodetachable coilを開発した。構造はガイドワイヤ-先端に白金のコイルを取り付けた。接続部は銅で血管内で1ー2mAの直流電流を流すと銅が電気分解しコイルとガイドワイヤ-が切りはなれる。成犬の頚動脈に作製した動脈瘤の閉塞実験を行い良好な結果をえた。臨床では特発性頚動脈海綿静脈洞瘻の閉塞に良好な結果をえた。
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