研究課題/領域番号 |
01480410
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
村上 泰 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20095657)
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研究分担者 |
安田 範夫 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (00182337)
久 育男 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50181087)
大森 敦子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (60213865)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1989年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 頭頚部癌 / S期細胞標識率 / 転移能 / 癌巣周囲膜 / 4型コラゲン / 免疫組織学 / 唾液腺腫瘍 / サイトケラチン・サブクラス / 頭頚部扁平上皮癌 / 癌巣周囲膜4型コラゲン / 免疫組織染色 / 唾液腺導管サテライト細胞 / 頭頚部がんのS期細胞指数 / 頭頚部がんのサイトケラチン発現性 / 頭頚部がんの間質ラミニン,4型ケラチン / 頭頚部がんの核DNAパタ-ン / 頭頚部がんの細胞質レクチン組織化学 / モノクロ-ナル抗体 / 頭頚部がんの増殖能 / BrDU / S期細胞指数 / 免疫組織化学 / 下咽頭癌 / 粘膜下進展度 / サイトケラチン / モノスペシフィック・モノクロ-ナル抗体 |
研究概要 |
計画通り、頭頚部癌組織について各種のモノスペシフィックモノクロ-ナル抗体を用いて免疫組織学的に研究し、特に増殖動態および転移能の面から、臨床的悪性度と対比検討することにより、ほゞ目的を達成することができた。また、これらの結果から今後の研究の方向が定まった。 (1)S期細胞標識率について 初年度においてS期細胞標識率と下咽頭癌粘膜下不可視病変の拡がりの程度とが正の相関を示すことを見出し、手術時の切除範囲設定に役立てることが可能となったが、術前に化学療法および放射線治療を行うことによる修飾を考慮する必要を生じ、2年度3年度において、これら治療に伴う経時的変化を追求し、これらの治療に応じて腫瘍縮小を来したものにおいても、残存する腫瘍細胞群は治療前とほゞ同等の増殖能を示すことが判明し、担癌期間の延長が転移の危険性を増加させている可能性が示され、急ぎ転移能について研究せざるをえなくなった。 (2)転移能について 癌巣周囲膜の主たる構成蛋白である4型コラゲンについて検討し、これが連続性を示すものでは頚部リンパ節転移が認められないのに対して、断続あるいは発現性を示さないものでは有意に転移が多いことが判明し、転移に最も関係の深い因子として注目するところとなった。他に、コラゲン詭弱化物質、着床助成因子については腫瘍細胞および間質の両面から目下検討中である。 (3)唾液腺腫瘍について 組織学的に多彩な唾液腺腫瘍については末だ発生起源が明白でない。そこで主としてサイトケラチンサブクラスを中心に正常唾液組織について研究し、導管サテライト細胞と命名した末分化な細胞群のあることが判明し、これがすべての腫瘍の発生母地となるものと考えられた。
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