研究課題/領域番号 |
01480432
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
工藤 照夫 大阪大学, 歯学部, 講師 (10028805)
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研究分担者 |
前田 定秋 大阪大学, 歯学部, 助手 (00135732)
米原 典史 大阪大学, 歯学部, 助手 (70124534)
斉藤 喜八 (斎藤 喜八) 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40110788)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1991年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 歯髄線維芽細胞 / ブラジキニン / desーArg9ーブラジキニン / アルギニン / カテプシンB / カルシウム / タンパク質りん酸化 / エンケファリン産生 / des‐Arg9‐ブラジキニン / エンケフアリン前駆体タンパク / エンケフアリン産生 / desーArg^<9ー>ブラジキニン / プロテインキナ-ゼ / 線維芽細胞 / エンケファリン / エンケファリン産生酵素 / エンケファリン前駆体タンパク / システイン / ライソソ-ム酵素 / 歯髄 |
研究概要 |
本研究は歯髄細胞におけるエンケファリン(EK)の産生の機序、とくにブラジキニン(BK)によるEK産生促進の機序を細胞レベルあるいは細胞下レベルで薬理生化学的に追求することを目的として実施された。本研究では先ず細胞下レベルでの実験では、(1)ラット切歯歯髄組織のホモジネ-トより得られた細胞下画分のうち、ライソソ-ム画分にEK産生酵素活性が局在すること、(2)マイクロソ-ム画分および上清画分にEK前駆体タンパクが局在することが見い出された。次いで(3)ライソソ-ム画分よりEK産生酵素の単離精製が行われ、本酵素がシステインプロテア-ゼのカテプシンB(分子量23,600)であること、また、(4)マイクロソ-ム画分および上清画分よりEK前駆体タンパクが単離精製され、共通のタンパク質(分子量58,000)が歯髄のEKの主たる前駆体タンパクであることが見いだされた。(5)このカテプシンBは精製した状態ではBKによって活性化されないが、ライソソ-ム構造を保持した状態ではBKによって活性化される。さらに細胞レベルでの検討ではラット切歯歯髄組織より線維芽細胞を容易に培養することができた。(6)本細胞は、免疫細胞化学的に、また免疫化学的にEKおよびEK前駆体タンパクを含有していることが証明された。(7)本細胞にBKおよびそのカルボキシペプチダ-ゼBによる分解産物desーArg^9ーBKならびにArgを作用させるとカテプシンB活性が上昇し、EKが産生されることが証明された。(8)これらの活性化物質の作用は細胞内外のCa^<2+>に依存していた。各種酵素阻害剤を用いた実験により、(9)BKとdesーArg^9ーBKはB_1受容体を介し、Gータンパクとカップリングしてホスフォリパ-ゼCを活性化し、細胞内Ca^<2+>濃度を上昇させるとともに各種タンパク燐酸化酵素を活性化することによって、また(10)Argは細胞内に入ってキョ-トルフィンとなりその受容体を介し、あるいはNOとなってGーキナ-ゼを介し、最終的にカテプシンBを活性化すると考えられた。
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