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歯周組織再生機序に関する細胞生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01480440
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 保存治療系歯学
研究機関大阪大学

研究代表者

三木 靖夫  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (80165993)

研究分担者 島内 英俊  大阪大学, 歯学部, 助手 (70187425)
戸田 比佐志  大阪大学, 歯学部, 助手 (60197895)
木村 重信  大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10177917)
恵比須 繁之  大阪大学, 歯学部, 助教授 (50116000)
岡田 宏  大阪大学, 歯学部, 教授 (40038865)
研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1989年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
キーワード歯周炎 / 歯周組織再生 / セメント質 / 歯根膜 / 線維芽細胞 / 創傷治癒
研究概要

歯周治療の目標は、炎症を消退させることにより歯周組織破壊の進行を阻止するのみならず、破壊された歯周支持組織の再生を得ることにある。しかしながら、歯周組織再生機序は明らかではなく、歯周組織再生を得る治療法は行なわれていない。本研究では歯周組織再生機序を明らかにすることを目的とし、当初の研究計画に基づき、歯根膜由来細胞の分化機構の解析およびセメント質に含有される生物学的活性因子の分析を行なった。ヒト歯根膜由来細胞の、骨芽細胞への分化指標と考えられているアルカリフォスファタ-ゼ(ALPase)活性を測定したところ、高いALPase活性を示し、そのALPase活性はインスリン様成長因子(IGF-1)により促進されることが明らかとなった。さらに、コラ-ゲンコ-トを施したプラスチック表面で歯根膜由来細胞を長期間培養することにより、石灰化物の形成が確認された。これらの結果より、歯根膜由来細胞は石灰化組織を形成する能力を有しており、歯周組織再生に主要な役割を果していることが明らかとなった。またIGF-1が歯根膜由来細胞の石灰化組織形成能を増強し歯周組織再生を促進する可能性が示唆された。一方、ヒトのセメント質中の蛋白物質を酢酸により抽出し、ヒト歯肉線維芽細胞の生物治性への影響を検討した結果、セメント質中には線維芽細胞の増殖およびDNA合成を促進する物質が含有されていることが明らかとなった。さらに本物質の分析を行ったところ、既知の成長因子とは異なる成長因子である可能性が明らかとなった。これらの結果より、セメント質が隣接する結合組織である歯根膜細胞の生物活性を促進することにより、歯周組織再生において重要な因子として働いていることが示唆された。以上の所見より、歯周組織再生の過程において歯根膜細胞およびセメント質が主要な役割を担っていることが示された。今後さらに研究を進め歯周組織再生を促す新しい治療法の開発を目指す予定である。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 三木靖夫: "リコンビナント・ソマトメジンの歯根膜細胞に対する影響" 日本歯周病学会会誌. 31. 62-62 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 三木靖夫: "セメント質成分の線維芽細胞におよぼす影響" 炎症. 9. 151-151 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 三木靖夫: "セメント質由来成長因子の精製" 日本歯科保存学雑誌. 32. 27-27 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 三木靖夫: "歯根膜由来細胞の石灰化能に関する研究" 日本歯科保存学雑誌. 33. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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