研究課題/領域番号 |
01480497
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医学一般
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
大野 宏毅 自治医科大学, 医学部, 助教授 (30049085)
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研究分担者 |
太田 成男 自治医科大学, 医学部, 講師 (00125832)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1989年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 細胞内カルシウム / 情報伝達 / レセプタ- / 蛍光画像 / 遺伝子クロ-ニング / 表現型クロ-ニング / 画像解析 |
研究概要 |
[経過と目的] 細胞内含有量が少ないために精製の困難なタンパク質、特に細胞内及び細胞間情報伝達に関与しているタンパク質、の遺伝子を細胞内各種情報の画像化の技術を用いて迅速にクロ-ン化する方法を確立することが本研究の目的である。 本年度の計画は次の2点であった。 1)培養プレ-ト上の培養細胞に迅速に刺激(ホルモン、神経伝達物質など)を与え、或は除去し、その前後の細胞活動の変化を画像情報として記録・解析するためのシステムを開発する。 2)既にcDNAの得られている膜タンパク質遺伝子を培養細胞に発現させ、ここに開発したシステムで、その発現の有無を画像情報として識別できることを確認する。 [結果] (1)については、現有の蛍光顕微鏡と超高感度テレビカメラを中心にした画像解析システムに、薬物投与装置を新たに製作し、蛍光光源の強度と安定性を改善して対応した。 (2)については、上の計測システムを使用して、以下のようなテストを行った。サブスタンスK受容体遺伝子を導入し発現させた培養細胞(京大・医 中西重忠教授の供与による)を、受容体を持たない比較細胞と混在させて培養し、細胞内Ca^<++>指示薬Furaー2で染色した。顕微鏡下に、染色した細胞集団を捉え、サブスタンスKを投与して細胞内Ca^<++>濃度の変化を上の装置で記録した。応答を示す細胞が全体の1/100以下であっても識別可能であることを確認した。「細胞応答の画像化による遺伝子クロ-ニング」は実用化可能であると考える。 但し、この方法を現実の遺伝子クロ-ニングに応用するためには、光学系として既製の蛍光顕微鏡を利用したのでは1画面内に捉えられる細胞数が限られ、効率的ではない。1画面に10000個以上の細胞を捉え、一挙に解析することが出来なければならない。専用のソフトウェアの開発も必要となる。本年度は方式の可能性を探る基礎実験に終り、実用システムのひな型の設計の段階に留まった。現在、専用の光学システムの製作を行っている。
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