研究課題/領域番号 |
01480503
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
|
研究機関 | (財)実験動物中央研究所 |
研究代表者 |
柳田 知司 (財)実験動物中央研究所, 付属前臨床医学研究所, 所長 (50072400)
|
研究分担者 |
若狭 芳男 (財)実験動物中央研究所, 付属前臨床医学研究所・精神薬理部, 主任研究員 (60124278)
島田 暸 (島田 瞭) (財)実験動物中央研究所, 付属前臨床医学研究所・薬理部, 主任研究員 (00124272)
津田 敏治 実験動物中央研究所, 薬理部, 主任研究員 (70172020)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | オピオイド / 身体依存性 / 代替法 / モルモット / 摘出回腸 / エチルケトサイクラゾシン / ラット / in vitro 実験 / 摘出腸管 / in vitro実験 |
研究概要 |
近年、動物実験の倫理および薬物作用機序の解析という観点から丸ごと動物のかわりにin vitro代替法による実験の開発が注目されている。なかでも薬物の身体依存性の検索においては、退薬症候を介してしか検索できないために動物に与える苦痛は少なくないと推測され、代替法の開発が望まれている。よって、本研究ではオピオイド物質の身体依存性をin vitro実験で検索する方法を検討し、以下の成果を得た。 1.モルモットから摘出した回腸縦走筋標本をマグヌス槽に吊し、モルヒネ、ペチジン、コディン、ペンタゾシン、およびエチ-ルケトサイクラゾシン(以下 EKC)を適用した。いずれの薬物も電気刺激収縮を濃度依存的に抑制しIC50が得られた。抑制はナロキソンが拮抗された。 2.回腸標本を被験薬で24時間インキュベ-トした後にナロキソンを適用したところ、いずれの薬物の場合にも電気刺激による収縮には基線張力の上昇がみられた。インキュベ-ト時間を短かくすると基線の上昇は時間に比例して減弱した。インキュベ-トせずに標本を被験薬で30分間のみ前処置後ナロキソンを適用するとモルヒネとコデインでは基線の上昇がみられたが他の薬物では明らかな上昇はみられなかった。 3.ウサギから摘出した輪精管標本では、EKC以外は電気刺激収縮を抑制しなかった。また、EKCで24時間インキュベ-トした標本においてもナロキソン適用時の基線の上昇は認められなかった。 4.ラットの静脈内にEKCを1時間毎に72回投与し最終投与後ナロキソンを皮下投与したところ、被刺激性の亢進、下痢、体重減少などの退薬症候がみられたがペンタゾシンより弱く、in vitroの成績と一致した。 以上から、オピオイド物質の身体依存性の検索にモルモット摘出回腸標本を用いるin vitro実験法は有用であることがわかり、インキュベ-ション時間を変数として量的な評価もある程度可能な方法を確立した。
|