研究課題/領域番号 |
01490003
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
|
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
田中 邦雄 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (20041840)
|
研究分担者 |
葛西 眞一 旭川医科大学, 医学部, 講師 (40091566)
菊地 雄三 旭川医科大学, 医学部, 助教授 (80000967)
山田 芳文 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (70005429)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1989年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
|
キーワード | 磁場焦点法 / ^<31>P-NMR / 局所スペクトロスコピ- / リンエネルギ-代謝 / 甲状腺機能低下症ラット / GAL急性肝障害ラット / ガラクト-ス白内障 |
研究概要 |
本研究は被測定体内局所での精密測定法である磁場焦点法を高磁場・高分解能NMRに適用し、測定領域の限局精度、分解能、S/Nなどの技術的検討、及び各種臓器、疾患を対象にリンエネルギ-代謝動態の観察を通じて、本法の応用面を基礎的に明かにする目的で立案し、下記の成果を得た。 1.既存FT-NMR装置(磁場強度6.3T、ボア径89mm)を用い、25mmφプロ-ブ外套に装着可能な巻数及び幅の異なる3組の円形軸対称コイル対による焦点磁場発生器(焦点領域直径6mm、磁場偏差15ppm)を設計・試作した。また、NMR装置からの制御パルスに同期する焦点磁場駆動・制御システムを構成した。 2.前記焦点磁場発生器を用い、局所スペクトル測定のための基礎的検針を行った。微小試料による信号強度分布の測定より、焦点磁場を重畳することにより焦点領域のみからの信号が観測できること、駆動電流の増加により焦点領域を縮少可能なことを明かにした。また焦点領域中心にHMPA、その周囲にリン酸を置いたファントムを用い、焦点磁場の重畳によりS/Nは1/12に低下するが、焦点領域中心のHMPAの信号だけを観測できること、またピ-クの半値幅は約6倍に拡がるが、生体内リン化合物による信号の識別は可能なことを明かにした。 3.本法の応用面を開拓するために、リンエネルギ-代謝面から各種臓器の機能を解析した。まずLangendorff法で正常及び甲状腺機能低下症ラットの摘出潅流心を用い、心周期内各種高エネルギ-リン酸化合物の変動を観察した。次でGAL急性肝障害ラットを作成し、摘出潅流法で進行過程におけるリンエネルギ-代謝動態を解析するとともに、フルクト-ス負荷による肝機能評価の可能性を明かにした。更にラットガラクト-ス白内障形成過程における眼内リン酸化合物の動態についても検討し、本法の有用性を基礎的に明かにした。
|