研究課題/領域番号 |
01490005
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊勢 秀雄 東北大学, 医学部, 講師 (10150260)
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研究分担者 |
北山 修 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80214823)
桑原 正明 東北大学, 医学部, 助教授 (50006780)
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1989年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 衝撃波 / 胆石破砕法 / 生体損傷 / 圧力特性 / 数値シュミレ-ション / 微小爆薬 |
研究概要 |
[目的]水中衝撃波フォ-カシングによる胆石破砕法の生体損傷機構の解明を試みた。とくに衝撃波フォ-カシング部位(F点)付近の圧力特性を実験的に検討した。[材料と方法]衝撃波発生源は微小爆薬(アジ化銀10mg)で、回転楕円体内面での反射によりフォ-カシングする。F点付近での圧力測定はKistler 6227型(スイス・キスラ-社製)を用いた。また数値シミュレ-ションを東北大学の大型計算機を用いてTVD差分法によりオイラ-の運動方程式を解くことで行い、その結果をパ-ソナルコンピュ-タ-に読み込み、モニタ-画面上に表示した。シミュレ-ションは結石のない場合、結石位置にフォ-カシングした場合、結石位置以外にフォ-カシングした場合、微小爆薬の位置が微動した場合などについて行った。[成績]実測ではF点の最高圧力は91MPaでその半値(-6db)以上の圧力範囲は幾何学的な焦点を含んで楕円の長軸方向に35mm、短軸方向に5mmであった。また厚さ約10cmの豚の肉片や脂肪組織を圧力ゲ-ジの前面においた場合、それらの介在しない場合と比較してそれぞれ約0〜10%、10〜20%程度の圧力減衰を認めた。数値シミュレ-ションでは結石位置にフォ-カシングさせた場合には結石の前面で圧力の急激な上昇を示し、さらに-6dB以上の範囲は結石の後面には存在しなかった。結石位置がフォ-カシングからずれた場合には結石の位置により-6dB以上の範囲が決定された。微小爆薬の位置が爆薬の直径程度のずれでは影響をほとんど受けなかった。[考察]衝撃波フォ-カシングの圧力測定と数値シミュレ-ションによる種々の場合における衝撃波フォ-カシングの影響を検討した。そして衝撃波が確実に結石にフォ-カシングすれば圧力は結石付近のさらに小範囲に集中するという結果を得た。すなわち、確実な結石位置の同定は破砕効率を上げるばかりでなく、臓器障害も軽減する可能性があることが示唆された。
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