研究課題/領域番号 |
01510005
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
哲学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
今 義博 山梨大学, 教育学部, 助教授 (30115315)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | エリウゲナ / 弁証法 / 上昇 / 下降 / 区分 / 統合 / 分割 / 統一 |
研究概要 |
本研究は、(A)哲学史的研究と(B)体系的研究の二面がある。 (A)としては、プラトン、アリストテレス、プロティノス、プロクロス等のギリシャ哲学の影響は間接的ながらもその形跡は明確であること、及び偽ディオニシウスとマクシモスの影響は直接的でありかつ決定的であることが用語法や概念内容について確認された。但し、エリウゲナへのそれらの影響の経路の解明は今後の課題である。 (B)としては、そのうちのエリウゲナの弁証法の形成発展についてはその初期から後期の『ペリピュセオン』までの調査はほぼ終えたが、それ以降の著作の調査は完了していない。またエリウゲナの弁証法と形而上学体系との関係については、「自然」(ピュシス、ナトゥ-ラ)という普遍概念の形成と意味を解明することによって明らかにすることが出来た。 (1)研究資料の収集と整理。ほぼ満足できる結果を得た。 (2)文献読解とデ-タベ-スの作成。上記(B)を参照。なお、エリウゲナの最晩年の著作『ヨハネ福音書序文説教』の読解の成果の一部は公刊された。パソコンによるデ-タベ-スの作成は文献読解より少し遅れて平行して進められた。ハイパ-カ-ドにギリシャ語、ラテン語、現代ヨ-ロッパ諸語、日本語を混在させて一つのファイルを作成するのに幾多の困難があり、時間もかかったが実現できた。 (3)学術的意見の交換。国際エリウゲナ学会会員との交流により本研究は伸展を見ることが出来た。当学会への私の報告Recent Work on Eriugend in JapanはBulletin No.15, p.4〜7(1990年2月)として会員に配付された。パソコンによる国際交流はヨ-ロッパ諸国においてまだ機が熟していないため実現するに至らなかった。 (4)研究発表。裏面参照。更に成果を発表する予定である。
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