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民間巫者における「修行」の比較研究ー北奥羽と沖縄を事例として

研究課題

研究課題/領域番号 01510022
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 宗教学
研究機関筑波大学 (1990-1991)
弘前大学 (1989)

研究代表者

池上 良正  筑波大学, 哲学思想学系, 助教授 (60122925)

研究期間 (年度) 1989 – 1991
研究課題ステータス 完了 (1991年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード民間巫者 / 民俗宗教 / 修行 / シャマニズム / 救済論 / 民族宗教
研究概要

本研究は、わが国の民間巫者にみられる複雑な「修行」の形態やその評価、修行観などを、系統的に整理し、その比較検討を通して、巫者とそれをとりまく依頼者・信者によって共有されている世界観や救済観、さらにはそこに展開される救済の形態や構造を明らかにすることを目的とした。そこでは「修行」が教義的宗教の理念と土着的習俗とをつなぐ重要な位置にある、との認識に立ち、これを民俗宗教研究のひとつの突破口として捉えた。また、「修行」を無条件に高等宗教の理念にあてはめたり、土着の現世利益的な実践に還元するのではなく、両者の複合面における重要な接点として把握する、という立場を堅持した。主たるフィ-ルドには、北奥羽地方と沖縄地方を選んだ。従ってここでの民間巫者とは、具体的には北奥羽のイタコ、カミサマ、沖縄のユタ、ムヌシリ、カミンチュ、クディなどを指すものとする。
最終年度には91頁から成る報告書を作成した。以下、その概要を記す。「序論」では、民間巫者における修行を宗教学的テ-マとして取り上げる意議と課題を論じた。第一部〈民間巫者論における「修行」の問題〉では、従来の民間巫者研究の批判的総括を試みるなかで、あらためて修行のもつ重要な役割を明らかにした。第二部〈民間巫者の人生史と「修行」の文化〉では、本研究の中心となった青森県の津軽地方と沖縄地方の民間巫者を、それぞれ2名ずつ取り上げ、その人生史の検討を通して、両文化における「修行」の捉え方の差異に注目した。全体を通して、現象学的な「修行」の概念規定として「身体的・行動性」「主体的・自発性」「段階的・定型性」の指標を取り出し、ヤマト文化圏と琉球沖縄文化圏との差異を、「修行の文化」と「生まれの文化」との対比として捉える新たな視点を提起することができた。

報告書

(4件)
  • 1991 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1990 実績報告書
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (16件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (16件)

  • [文献書誌] 池上 良正: "津軽のシャ-マン研究から見えるものー二つの問題視角" アカデミア出版会『文化人類学』. 6. 61-75 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池上 良正: "地方紙に見る青森県の民間巫者" 弘前大学人文学部『文経論叢』. 25ー3. 27-84 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池上 良正: "恐山と死者ー霊場化と霊の管理をめぐって" 法蔵館『仏教』. 16号. 44-55 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池上 良正: "悪霊と聖霊の舞台ー沖縄の民衆キリスト教に見る救済沖縄" どうぶつ社, 228 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池上 良正: "民俗宗教と救いー津軽・沖縄の民間巫者" 淡交社, 174 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshimasa IKEGAMI: ""Tsugaru no shaman kenkyu kara mierumono" (Viewpoints of Shamanism Study)" Bunkajinruigaku (Cultural Anthropology). 6. 61-75 (1989)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshimasa IKEGAMI: ""Tsihosi ni miru Aomoriken no minkanfusha" (Shamans appeared in local papers of Aomori Prefecture)" Bunkeironso (Studies in the Humanities). 25-3. 27-84 (1990)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshimasa IKEGAMI: ""Osoresan to Shisha" (Mt. Osoresan and the dead spirits)" Bukkyo (Buddhism). 16. 44-55 (1991)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Yoshimasa IKEGAMI: Tankosha pub.Minzoku shukyo to Sukui (Folk Religion and Its Soteriology), 1992 (1-178)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1991 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 池上 良正: "恐山と死者ー霊場化と霊の管理をめぐって" 『仏教』法蔵館. 16号. 44-55 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 池上 良正: "霊の文化の担い手たちー巫者信仰の社会的背景" 『れぢおん青森』青森地域社会研究所. 13号. 4-7 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 池上 良正: "悪霊と聖霊の舞台ー沖縄の民衆キリスト教に見る救済世界" どうぶつ社, 228 (1991)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 池上 良正: "民俗宗教と救いー津軽・沖縄の民間巫者" 淡交社, 168 (1992)

    • 関連する報告書
      1991 実績報告書
  • [文献書誌] 池上 良正: "地方紙に見る青森県の民間巫者" 弘前大学人文学部「文経論叢」. 25ー3. 27-84 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 池上 良正: "『東奥日報』の明治・大正・昭和ー地方紙に見る民衆宗教史" コミュニティ. 92. 58-61 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 池上良正: "津軽のシャ-マン研究から見えるもの--二つの問題視角--" アカデミア出版会『文化人類学』. 6. 61-75 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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