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宋代仏画の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510036
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 美術史
研究機関三重大学

研究代表者

宮崎 法子  三重大学, 人文学部, 助教授 (20135601)

研究期間 (年度) 1989 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1989年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード宋代仏画 / 寧波 / 杭州 / 密教 / 仁和寺孔雀明王図 / 宋代彫刻 / 図像 / 大足石窟
研究概要

今年度は、宋代仏画の内でも特に、唐代に盛行し宋代には衰退したと考えられている密教系の絵画について、日本に残る優れた作品の調査と併行して、以下のような文献的アプロ-チを試みた。まず宋代のほぼ唯一の密教系の遺跡である四川省大足の石窟寺院についての資料蒐集を行った。また日本と関係が深かった浙江省の寧波、そしてその背後にあり文化的に共通性を持つ南宋の首都=杭州での、絵画制作や、仏教(特に密教や当時チベット方面からの何らかの影響)について、地誌や、チベット系の経典などを検索しつつある。それを通じて、これまでのところ宋代の密教絵画の最高傑作の一つ、仁和寺の孔雀明王像の図像に関連のある資料を見い出した。しかし、手元に入手出来る文献は限られているため、文献的な方面からのアプロ-チは必ずしも見通しが明るいものとはいえない。今後、この方面では、さらに北宋〜南宋そして元にかけての政治的混乱期の杭州(その出店としての寧波)での文化状況を、詳細に集中的に考察することが課題となろう。また実作品の調査結果をもとに、作品分析を通じて、日本所在の密教仏画の位置づけを行なう為に、絵画のみならず宋代彫刻や、また宋代だけでなく唐代の作品へも比較対象作品を広げ検討中である。わけても宋代彫刻に関する写真・資料の欠如が痛感される。看過されてきた宋代彫刻は、今後宋代仏画を研究する上で、多くの示唆を与えるものと予想される。現段階では、日本所在の宋代仏画と、中国に現存する壁画などの差異から、時代的変遷のみでなく、絵画制作の担い手について重層的に検討に入りつつある。その際、上に述べた、地域的な考察、また彫刻など幅広い作品をも視野に入れることの意味が増大して行くと思われる。
今後は、これらの作業を継続し、それらをふまえ、まず仁和寺の孔雀明王図を中心に、宋代密教絵画についての成果をまとめる予定である。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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