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投影法による生涯学習の効果に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 01510062
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 心理学
研究機関京都教育大学

研究代表者

一谷 彊  京都教育大学, 教育学部, 教授 (90027657)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード生涯学習 / 投影法 / バウムテスト / 心理検査 / 幼児期 / 中年期 / 高齢期(老年期)
研究概要

生涯教育・生涯学習は現代社会の重要課題だが、その効果について客観的に測定・評価したものは見当らない。それは、同一の心理検査などを用いて一貫して効果測定をするのに、年齢的に検査によって効用と限界があるためである。そのなかにあって、投影法のひとつの代表としてのバウムテストは実施が容易、一貫して測定可能、被験者に精神的負担が少ない、測定・評価が信頼性・妥当性に富むことがこれまでの研究で明確化された。そこで主としてこのバウムテスト(樹木画)を中心に、幼児期から高齢期(70才代)までを中心として概ね1500名を対象に生涯教育の効果を測定することとした。結果的に、要約して次のことが明らかになった。(1)抽出され樹木での樹冠と幹との比率は、被験者の環境への対処を示唆するが、ここでは、比率がU字型(幹>冠、→幹=冠、→冠>幹、→幹>冠)に加齢的に変化する。(2)画面に対して樹木を抽出する広さ(面積)は逆U字型(小→大→小)に加齢的に変化する。また、画面に対して樹木を抽出する位置は、加齢的にみて、左下→左下→右上・左上といった形で変化していき、全体として、画面下部から画面上部に抽出するといった具合に変移していくことがわかった。(3)特に高齢者について在宅老人と施設収容老人とを比較すると、在宅老人の方が画面に対してより広く大きな樹木を抽出することが見出された。また、中年期ないし熟年期の男女の樹木画を比較すると、女性の方が男性よりもより広く大きく樹木を抽出することも明らかになった。このような概要的結果からみて、(1)高齢者の場合、孤立化せず、家族とともに在宅し、あいるは高齢になっても高齢者対象のシルバ-大学や老人大学等社会的刺激の多い場面に接しているか否かが樹木抽出からみて、より若年層に近い状態を持続していること、(2)中年期では、相対的にみて、社会的ストレスの多い男性の方が樹木抽出が収縮することなどが明らかとなり、社会的中堅層へのストレス解消の健全な方策が課題であることなどが示唆され、生涯教育の重要性を暗示した。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 一谷彊,津田浩一,小林敏子他5名: "バウムテストによる生涯的発達研究〔IV〕-幹中心部の位置と加齢の関係-" 京都教育大学紀要(人文・社会科学篇)Ser.A,No.75,pp.1-13. 75A. 1-13 (1989)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 一谷彊,相田貞夫,国吉政一・他6名: "投影法による生涯学習の効果に関する基礎的研究-バウムテストを中心として-" 平成元年度科学研究費補助金報告書〔一般研究(C):課題番号01510062〕. 1-18 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

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公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

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