研究課題/領域番号 |
01510065
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
|
研究機関 | 大阪外国語大学 |
研究代表者 |
苧坂 満里子 大阪外国語大学, 助教授 (70144300)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | バイリンガル / stroop効果 / プライミイング効果 / 事象関連電位 / 言語学習 |
研究概要 |
本研究の目的は、バイリンガルの言語の構造を解明するため、言語処理過程において二つの言語間の対応と干渉効果を検討することであった。 この目的のため、stroop効果について検討を行なった。先づ、日本人大学生を被験者とした研究では、(1)日本語、(2)英語(学習期間6年以上)(3)第2外国語(学習期間1ー2年)について、言語内、言語間の干渉効果を比較した。その結果、stroop効果は、言語内干渉効果が日本語で最大であり、第2外国語で最小であった。また言語間干渉は、日本語が他言語に干渉する度合が最も強かった。言語間干渉で注目すべきことには、第2外国語が仏語、独語のよにアルファベットを用いる言語では英語との干渉が大きかったが、中国語野ような漢字を用いる言語では日本語との干渉が強い傾向がみられた。このような結果から、stroop効果派、母国語で最も顕著にみられるが、かなり自動化の進んだ英語でも認められる事、さらに学習初期の言語にも値は小さいが検証されるころとわかった。また、言語間干渉は、言語の形態や類似性により影響を受けることも示唆された。 バイリンガルの被験者について同様の実験を行ったところ、言語間、言語内干渉について、日本語と英語との間に差異が認められなかった。この事から、2つの言語の自動化が等しいことが推察された。 また、バイリンガルの被験者について、プライミング効果を検討した実験から、2つの言語の意味的プライミング効果が認められた。この結果から、2つの言語に共通する意味概念の存在が示唆された。 事象関連電位を上記の実験に対応して測定したところ、バイリンガルの被験者では、2つの言語間で、事象関連電位の成分(主にP300)に差異が認められず、2つの言語の活性化は、生理学的にも同程度であることが認められた。S
|