研究課題/領域番号 |
01510145
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
的場 正美 名古屋大学, 教育学部, 助教授 (40142286)
|
研究期間 (年度) |
1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 西ドイツの政治教育 / 授業計画理論 / 指導要領 / フランクフルト学派 / 問題解決学習 |
研究概要 |
西ドイツのノルトライン・ヴェストファ-レン邦の政治科の指導要領の改訂の経過 授業計画資料の授業計画の特徴 ガ-デル(W.Gagel)の授業計画理論の構造 政治科の教科書の教授方法の原理にいついて述べると次のようである。 1.従来の政治教育は、内容が無指向的で 目標が一般的であるという批判を背景に開発された指導要領は一九七三年にブランケルツのカリキュラム構成論を理論的基礎に作成された。しかし、この指導要領はいわゆるフランクフルト学派の理論に一面的に依存している 中心的目標である解放の概念が不明確である、という批判をうけ、翌年には改訂がなされる。一九八三年に改訂された指導要領には職業学校関係者が加わり、労働界に関係した2つ資質が加えられ、職業学校でも必修になった。 2.授業段階の計画の特徴は、文部省刊行の授業計画資料によると 生徒の経験と授業の導入の連続性に配慮がなされていること 細分化された学習目標を達成できように比較、区分、説明など具体的行動が指示してあること、葛藤のある問題状況を含む学習課題が設定してあることである。 3.教科書、及び教師用教本に示されている教育方法はコンフリックトな場面を取り入れた一種の問題解決学習である。教科書は説明の部分が少なく、多くは質問からなっていて、質問によって誘発される生徒の活動は、検証する、比較する、討論する、探究する、関係づける、整理するなど多様である。単元構成はスパイラル方式である。 4.ガ-ゲルの授業計画理論にはクラフキ-(W.Klafki)とベルリン学派の教授学及び認知理論の影響がみられる。ガ-ゲルの授業計画理論は導入、動機づけ、対話的計画、探究、最初の問いへの回帰、判断、行為の可能性という7段階からなる問題解決学習である。
|