研究課題/領域番号 |
01510205
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
清水 紘一 中央大学, 文学部, 助教授 (00124991)
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研究分担者 |
中田 易直 中央大学, 文学部, 教授 (50054929)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 豊臣秀吉 / イエスス会 / キリシタン禁制 / 博多 / 伴天連 |
研究概要 |
今年度実施した当該課題研究により、関係史料の網羅的調査と収集を行い、収集した史料の検討を通じて天正禁教令に関する実態の解明に見通しを得ることできた。関係史料の調査に関しては、伊勢神宮文庫・平戸松浦史料館・大村史料館・九州文化史研究所・西尾市立図書館岩瀬文庫等で所蔵文献閲覧の便宜を得て、零細な形で遺存している諸史料を検索し、マイクロカメラ等による撮影により、多数の史料を収集することができた。またロ-マのイエスス会で所蔵している日本関係文書(Jap.Sin.)につき、上智大学キリシタン文庫の好意により1587〜90年間の文書を網羅的に複写することができた。さらに天正禁教令が江戸時代の禁教令に継承された後世に多大の影響を及ぼした点に鑑み、キリシタン関係文献の網羅的調査と収集も実施した。現在、国内・外の一次史料に関しては協力者を加えて逐次筆耕し、翻字ならびに解読を進めている。 本研究により、九州平定時における豊臣秀吉政権と伊勢神宮との関係、および高山右近ら主要なキリシタン大名との関係、博多再建に対する同政権の思惑等に関し、新出史料によるかはりの知見を得た。また秀吉政権は、禁教発令(天正十五年六月十八日付文書)の時点では、近時学界で注目されている「惣無事令」に通底する姿勢を以てイエスス会と対応していることが展望されつつあり、今後はその面からの再検討を進める予定である。なお伴天連追放後強行されたキリシタン教会の破壊についても、地域の別に検討をすすめている。
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