研究課題/領域番号 |
01510252
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 神奈川県立博物館 |
研究代表者 |
神澤 勇一 神奈川県立博物館, 学芸部, 専門学芸員 (00124511)
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研究分担者 |
渡辺 誠 名古屋大学, 文学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 漁具と魚貝類遺存体 / 三浦・房総半島 / 洞窟遺跡 / 組合式大型釣針 / マダイ・カツオ / カタクチイワシ・マイワシ / ハエナワ漁法 / 礫錘 / 弥生時代 / 三浦半島 / 組合式釣針 / 間口洞窟 / アワビ / マイワシ / 礫鍾 / 漁具 / 釣針 / 回転式離頭銛 / ト骨 / マダイ |
研究概要 |
南関東地方沿岸諸遺跡出土の漁具と魚貝類遺存体の種別を対照する方法により、該地方の弥生時代漁撈形態の特色の把握と解明を試みた。平成元年度は遺跡遺物の実査と記録収集を、平成2年度においては資料の分析に重点を置いて実施した。研究は南関東を(1)東京湾内、(2)三浦・房総半島、(3)相模湾沿岸に3大別して進めたが、資料の偏在性が著しいため嚴密な地域間の検討は不可能であったが或る程度差異と特色が伺えた。 特に三浦半島沿岸においては、専業漁撈の存在が明暸に認められたが、これは従来は全く知見に上っていなかったものである。調査は資料が確実で豊富な三浦半島所在の洞窟遺跡出土例、とくに精度が高い三浦市間口洞窟遺跡出土品を中心に、漁具の種別構成と、魚貝類遺存体種との対比検討を実施した。その結果、三浦半島南半域では外洋漁の性格がつよく、また房総半島南半でも同様な傾向が看取された。このことは、漁具のうち組合式大型釣針、疑餌針、大型回転銛頭の卓越および魚種別でマダイ・カツオ等の外洋性魚種が主体をなす事で立証できる。この種の捕獲は専業的外洋型漁業の存在なしには考え難いものである。一方、魚類遺存体を精査した結果、カタクチイワシ・マイワシその他小型魚類の骨が多量に検出され、同時に多数の礫錘が知られた。この事実により、釣漁法としてはハエナワ漁法が主体であり、イワシ類を主対象とした網漁法も併用、盛行したと想定される。いずれも従来、具体的に立証されなかったものである。礫錘は釣・網に兼用した可能性が多い。 未だ断片的資料のみで確実性に欠けるが、東京湾内では網錘の出土が多いようであり、網漁の多用が予想される。南関東地方の場合も、他地方と同様に漁業関係の調査研究が遅れ、資料的に非常に不十分ではあるが、大略、前記の如き地域的特色と専業的漁業・漁民の存在が確実となってきた。
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