研究概要 |
我々は過去3年間(平成元年度、2年度、3年度)「コンピュ-タ-による中世英国韻文ロマンスのコンコ-ダンス編纂」の課題によって、上記文部省科学研究費補助金(一般研究(c))を受け、中英語韻文ロマンスの内の「シャルルマ-ニュ大帝伝説」の作品群の主要作品7纂Sir Firumbras(c.1380),Duke Roland and Sir Otuel of Spain(c.1400),Otuel(c.1330),Otuel and Roland(c.1330ー40),Roland and Vernagu(c.1330),The Sege of Melayne(c.1400),The Sowdon of Babylon(c.1400)のコンコ-ダンスを編纂してきた。。 文学作品の研究におけるコンコ-ダンスの有用性は、言うまでもないことであるが、中英語の作品に関しては、概して緒に着いたばかりであり、この現状を打破するために、昭和60年に“Osaka University Conocordances to Middle English Metrical Romances"の編纂計画を開始したのであるが、昭和61年には「イギリスもの」4纂、「ブレトン短詩」7纂、昭和62年には「ア-サ-もの」8纂、平成元年に「ノンサイクルもの」の10纂のコンコ-ダンス編纂を完了した。 我々が平成元年度からの3年間に編纂したコンコ-ダンスは、「シャルルマ-ニュ大帝伝説」の作品群の主要作品7編である。各作品のコンコ-ダンスは、それぞれKWIC Concordance,Word Index,Ranking Frequency List,Reverse Word List,Rhyme Word Listよりより、これらの作品に様々な画でアピロ-チできるようにしたこれらの作品は、ロマンスの中の重要なサイクルの一つであり、ロマンス研究において無視できない存在であり、このような多面的なコンコ-ダンスはその作品群の研究に極めて有用な道具となることが期待される。 我々は今後さらに他の作品群のコンコ-ダンス編纂を続けるつもりである。
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