• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

アメリカの対日戦後政策形成過程における天皇制改革構造と安全保備構想の連関

研究課題

研究課題/領域番号 01520011
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 公法学
研究機関埼玉大学

研究代表者

三輪 隆  埼玉大学, 教育学部, 助教授 (80111409)

研究期間 (年度) 1989 – 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード天皇制 / 安全保障 / 占領 / 武装解除 / 立憲君主制 / 統師権の独立 / 集団的同調主義 / アメリカ国務省 / 立憲主義 / 人権 / 議会制 / 対日戦後政策 / 集団同調主義
研究概要

1.国務省では、【○!イ】在日経験者が主導的役割を果たし、彼らは日本支配層の英米派との撃がりに影響される傾向があり、【○!ロ】最終局面で高官層は他の連合国との軍略政略上の調整により方向づけを与えた。
2.軍における調査は個別問題に分節されたため、天皇制支配の全体構造についての認識が稀薄であり、その成果は異なる様々な戦略的観点によって利用できるものにとどまりがちであった。
3.IPRなど民間組識における論議は、【○!ハ】当面の政策の実施可能性から相対的に自由な長期的視野にたつものが多く、日本の国家機構における非立憲的要素の廃絶だけにとどまらず、天皇制支配を支える社会システムをも視野にたつものがあり、【○!ニ】また、アメリカ一国の利害と共に、中国など他の連合国の利害への考慮が相対的に強かった。
以上の諸点が確められ、このことから次の点をまとめることができた。
i)天皇制については、欧米の立憲君主制論を認識枠組とし、非立憲的要素(特に軍事の議会からの独立性)を廃絶すれば軍国主義体制は衰滅するとの楽観的見方が支配的であり。
ii)天皇制の非立憲的要素を支える社会システムの集団同調的構造への警戒と、この克服の方途の探索については、【○!イ】【○!ハ】を除き稀薄であったこと。
iii)他方、戦後における日本の占領と武装解除は、政策々定の初期から当然視されており、この限りで日本の非武装化による(アメリカと連合国の)安全保障を確保する方針は、天皇制改革のあり様の如何とは独立に決まっていたといえる。
今後、国務省と軍の研究において指導的役割をはたした日本研究者の文書、およびOWIによる日本軍捕虜の意識調査の分析・検討を行ない、総合し研究をまとめる必要がある。

報告書

(2件)
  • 1990 実績報告書
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 三輪 隆: "憲法と天皇制をめぐる対話" 文化評論(臨時増刊・続天皇制を問う). 115-133 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 三輪 隆: "(横田 耕一・江橋 崇編) 象徴天皇制の構造 p.43ー60" 日本評論社, 250 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 三輪 隆: "(歴史教育者協議会編) 憲法と現在の天皇制 p.127ー140" 地歴社, 260

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 三輪隆: "GHQ民政局の象徴天皇制度設計の一背景(その1)" 埼玉大学紀要人文・社会科学編. 39. 115-124 (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書
  • [文献書誌] 三輪隆: "46年憲法制定過程研究と戦後民主主義論" 歴史学研究. 609号. (1990)

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1989-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi