• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

主バンドルに付随する古典および量子力学系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 01540040
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

岩井 敏洋  京都大学, 工学部, 助教授 (10021635)

研究期間 (年度) 1989
研究課題ステータス 完了 (1989年度)
キーワード主バンドル / 古典力学系 / 簡約化相空間 / SU(2)ケプラ-問題
研究概要

主バンドルを配位空間にもつ古典力学の例として、SU(2)ケプラ-問題を定義し、その幾何学について研究した。微分幾何学においてよく知られたHopfバンドルSU(2)→S^7→S^4を少し拡張して、主バンドルSU(2)→R^8-{0}→R^5-{0}を考える。R^8-{0}の余接バンドルT^*(R^8-{0})を相空間として、この上に共形ケプラ-問題を定義する。構造群SU(2)の作用は、自然にT^*(R^8-{0})上のシンプレクティック作用に持ち上がる。これを利用して、簡約化相空間を構成すると、その上に共形ケプラ-問題の簡約化であるSU(2)ケプラ-問題が定義できる。この力学系は、SU(2)のリ-代数su(2)に値をとるパラメ-タをもつ。このパラメ-タが非零のとき、簡約化相空間は、T^*(R^5-{0})を底空間とし、S^2をファイバ-とするファイバ-空間である。S^2は、この力学系の内部自由度を表している。SU(2)ケプラ-問題は、T^*(R^5-{0})上のケプラ-問題の拡張になっていて、ハミルトン関数は、ケプラ-問題のものに遠心力のポテンシャルが加わったものであり、シンプレクティック形式には、R^5-{0}におけるYangの単極子場をあらわす項が含まれる。
この力学系の幾何学として、エネルギ-多様体の構造と、等エネルギ-軌道空間の構造を研究した。上記のパラメ-タが非負のときが興味深いので、その結果を記す。負のエネルギ-をもつSU(2)ケプラ-問題のエネルギ-多様体は、SU(2)の等質空間SU(4)/U(1)×SU(2)に微分同相である。また、負のエネルギ-をもつとき、SU(2)ケプラ-問題の軌道はすべて閉軌道であり、したがって、S^1の作用による商空間を構成することにより、等エネルギ-軌道空間が定義できる。それは、やはりSU(2)の等質空間であり、SU(4)/S(U(1)×U(1)×U(2))に微分同相である。すなわち、旗多様体となる。

報告書

(1件)
  • 1989 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Toshihiro Iwai: "The geometry of the SU(2)Kepler problem" Journal of Mathematical Physics.

    • 関連する報告書
      1989 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi