研究課題/領域番号 |
01540049
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
赤川 安正 奈良女子大学, 理学部, 教授 (10028102)
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研究分担者 |
河野 典子 奈良女子大学, 理学部, 助手 (90215195)
西岡 久美子 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (80144632)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1989年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Zp拡大 / 単数群 / 類群 / ノルム定理 / 岩沢モジュ-ル / p進L関数 / Leopoldt予想 / Vandiver予想 |
研究概要 |
有限次代数体上の有限次巡回拡大があるとき、最も典型的なlocalーglobal理論としてHasseのノルム定理が知られている。いまこの有限次巡回拡大を無限次に拡張すれば、自然にZeー拡大が考えられ、“ZZeー拡大におけるノルム定理を見出せ"という問題がまた自然に提起させよう。この問題についてのほぼ完全な解を研究代表者は得ることが出来たのでこれをJ.Math.Soc Japanに投稿した。また、この中で更に系として単数に関するノルム定理を得ている。次に、先に代表者が定義してその性質や応用について調べてあった数体上の3重剰余記号(Osaka J.Math 1986)を効果的に使うことによって、岩沢モジュ-ルの双対として得られるアルチン環上に(本質的に非退化な)双一次型式を導入し、それによってこのアルチン環、ひいては初めの岩沢モジュ-ルの特性多項式を調べることが出来た。この結果はOsaka J.Mathに投稿中である。なおこの結果に先の単数に関するノルム定理を結びつけることによって、約4分の1世紀に亘って未解決であったレオポルド予想の肯定的解決が得られたので、これをJ.Math.Soc.Japanに投稿した。(絶対ア-ベル拡大におけるレオポルド予想はBrumer(Mathematika 1967)によって既に肯定的解決済みである) 以上の三結果を発展させれば、当然のこととして岩沢理論の発展、特にl進L関数の特殊値、lー進単数基準のl進的近似値などへと議論が進むわけである。また特殊な場合として、いわゆるVandiver予想(半世紀以上未解決、Kummerがこれに言及した時から起算すれば一世紀以上未解決)をアタックするに有効な手段を上記三結果が暗示している。 研究分担者達は、級数理論乃至は楕円関数の理論から関連した結果を得、研究課題に対する研究を側面からサポ-トした。
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