複素n次元空間〓^n上の線形ベクトル場X=Σ^^n__<i=1>λ_i・Z_i〓/〓Z_i(ただし、すべてのλ_i/λ_jが正の有理数である)の解で定義される〓^n-{【.vertlcally divided circle.】}上の葉層構造は一般化されたSeifert構造である。さらにXに横断的な2n-1次元単位球面S^<2n-1>にこの構造から一般化されたSeifert構造が随伴される。そのlead spaceは同じ2n-2次元orbifoldになっている。我々の得た主結果は次の構造定理である。「2n-1次元微分可能、連結な閉多様体Mから〓^n-{【.vertlcally divided circle.】}への微分可能な写像がXに横断的であるならば、MはS^<2n-1>に微分同相である。」この定理の証明のために、我々は多様体Mからorbifold Qへのsubmersionを定義し、一般化されたEhresmannの定理を作ったそして、一般化されたSiefert構造の分類のために、A.Haefliger(geneve大学)教授の援助を得てこの構造に対する分類空間を新たに作った。そして、そのホモトピ-的性質をもちいて、fibreがS^1でQが単連結のときに分類が可能となり、この応用として主結果を得た。したがって、fibreが一般の多様体で、Qが単連結でない場合の分類については今後に残された問題である。これ以外に、〓^n上の一般の正則ベクトル場に横断的な写像の存在・非存在について多くの結果を得た。それゆえに新たに興味ある問題が3つみつかっている。 得た結果を以下の研究集会・セミナ-で口頭発表した。 (1)「微分解析と微分位相幾何」研究集会(京都大学数理解析研究所、1989年11月) (2)「古典力学・量子力学とトポロジ-」研究集会(科学研究費総合A 代表者松本幸夫、1989年11月) (3)名古屋大学理学部数学教室の「力学系セミナ-」(1989年、4月、10月、12月の3回) (4)京都大学理学部数学教室の「微分トポロジ-セミナ-」(1989年、5月、11月、12月の3回)
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