研究概要 |
ここ数年、〓^nの領域D(t)が複素助変数tと共に変化するとき、D(t)上のグリ-ン関数によって定まるロバン定数λ(t)が如何に変化するか?を調べてきた。その一つの結果が標題:Variation of pseudoconvex domains over〓^nとして、Michigan Mathematical Journal Vol.36(1989)に発表された。さらに、それを発展させたものが、N.Levenberg(U.S.A.)氏と共署で発表される予定である。 約10年前に、リ-マン面R(t)が複素助変数tと共に変化するとき、R(t)上の1次再生核より生じる調和module μ(t)の動きを研究した。その結果を、多変数整関数の理論に応用した。今年は、R^3の領域D(t)が実助変数tと共に変化するとき、module μ(t)が何如に変化するかを調べて、次の変分公式を得た:Ωi(t,x)(i=1or2)はD(t)のi次の再生核とし、調和module μi(t)=||Ωi 〓 〓 ここにk_2(t,x)は〓Dの実Lビ曲率であり、k_2(Ω_1,t,x)は境界〓Dのある種のSectionalLビ曲率である。但しD=U_<tEI>(t=〓D(t))。従ってこの式からμi(t)(i=1,2)がtの関数として、凸関数になる為の境界〓Dの幾何学的十分条件が出る。なお、i=1,2に関して、公式が異なるのは、丁度、電磁気学における電場と磁場の異いに対応している。これらのことは、1989年の秋の学会で発表された。上の公式をC^uの領域の変動の場合に拡張することが今後の課題である。
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