研究課題/領域番号 |
01540123
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
谷口 雅彦 京都大学, 理学部, 助教授 (50108974)
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研究分担者 |
後藤 泰宏 京都大学, 理学部, 助手 (70205615)
大竹 博巳 京都大学, 理学部, 助手 (70168970)
足立 正久 京都大学, 理学部, 助教授 (50025285)
上野 健爾 京都大学, 理学部, 教授 (40011655)
渡辺 信三 京都大学, 理学部, 教授 (90025297)
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研究期間 (年度) |
1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | リ-マン面 / タイヒミュラ-空間 / モデュライ空間 / 擬等角変形 |
研究概要 |
リ-マン面の複素構造の変形空間としてのタイヒミュラ-空間を総合的視点から研究した。 まず、リ-マン面がコンパクトな場合は、そのタイヒミュラ-空間は有限次元複素ユ-クリッド空間内の有界領域として実現され、その自己双正則写係のなす群による商空間は正則複素解析空間となる。更にその商空間の自然なコンパクト化は射影的代数多様体であることが知られているが、その幾何学的、代数幾何的、解析的研究をおしすすめた。特に上述の、モデュライ空間と呼ばれる商空間上の基本量の、コンパクト化に際しての境界挙動を調べることは、数学的のみにらず、物理的応用上からも極めて重要であり、種々の基本量に対し多くの成果が得られつつあったが、我々は極的的長さやグリ-ン函数及び同期行列といった重要な基本量の境界挙動を、解析的手法を用いて統一的に記述することに成功した。これは、モデュライ空間のみならず、タイヒミュラ-空間の境界の研究においても極めて有用であろうと思われ、今後の研究課題としている。 なお上述の解析的手法は、一般のリ-マン面の場合にも有効であることがわかり、一般のタイヒミュラ-空間の研究へと発展したが、その際変形空間の状況が、基点となるリ-マン面の解析的性質により極めて異なることがわかり、リ-マン面の分類理論の新たな展開にせまられた。そこで、エルゴ-ド理論、函数解析等の手法を用いて、主に擬等角変形に関連するリ-マン面の分類理論の深化をはかり、数多くの成果をあげることができた。同時に今まで知られていなかった病理現象もまた明らかになり、これらの理論的解明を現在おしすすめている。
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